「列車は当駅でしばらく停車します」5分10分は短い!? 「長時間停車」の列車3選 新幹線も20分

終点はまだ先なのに、途中駅で長時間停車する列車があります。ただ停車して時間調整しているだけなのか、ほかに理由があるのか。路線や駅、列車ごとに様々な事情があるようです。

停車時間30分超…歩いても追い付く?

 目的地への速達が使命である特急列車は、途中駅の停車時間もせいぜい数分であることがほとんどですが、一方で、一つの駅に数十分も停まりっぱなしといった列車も存在。そんな「長時間停車」の事例を3つ紹介します。

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陸羽東線の古川駅に停車している普通列車(乗りものニュース編集部撮影)。

古川駅で31分

 宮城県の小牛田駅と山形県の新庄駅を東西に結ぶ陸羽東線。その宮城県側に位置する古川駅(宮城県大崎市)では、鳴子温泉発・小牛田行き上り1744D列車が21時07分に到着し、21時38分に出発します。停車時間は31分です。

 古川から3駅・12分ほどで小牛田なので、ゆっくりせずに終点まで走ってしまえば良さそうに思えますが、31分停車するのには、下り列車との交換とともに、もう一つ事情があります。それは新幹線との接続です。

 古川駅は東北新幹線の駅でもあります。1744Dの場合、東京発・盛岡行き下り「はやぶさ111号」と、盛岡発・東京行き上り「やまびこ70号」と接続します。1744Dから新幹線に乗り換える場合と、新幹線から1744Dに乗り換える場合の両方にダイヤが対応。陸羽東線の下り列車もタイミングを合わせて古川駅を発着するため、30分ほどの間に4列車の乗客が乗り換えることになるのです。

 古川駅では、これらの列車に限らず、一日を通して新幹線との接続を意識したダイヤが組まれており、陸羽東線のホームでは、20~30分ほど停車する普通列車がしばしば存在します。

雀田駅で38分

 山口県の宇部市と山陽小野田市を走る小野田線のうち、長門本山発・宇部新川行き上り1240M列車は、途中の雀田駅(山口県山陽小野田市)へ18時42分に到着し、19時20分に出発します。停車時間は38分です。

 長門本山~雀田間は2kmちょっとのため、もし始発の長門本山駅で1240M列車に乗り遅れても、線路沿いの道を速めに歩けば雀田駅で追い付けるかもしれません。

 しかし1240Mの長時間停車は、そんな乗り遅れた人の「救済措置」ではないようです。1240Mは雀田に着くと、小野田から来る宇部新川行き1238M列車と接続します。宇部新川方面に向かうなら、この1238Mに乗り換えて先を急げば良いのです。1240Mは、この1238Mを見送って30分ほど間隔をあけた後に雀田を後にします。

1日3本だけ…閑散とした長門本山駅

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