日本もお世話になってます 商業衛星打ち上げシェアトップ! 知られざるフランス企業とは

東京オリンピックが終わりました。次のオリンピックは2024年のパリです。日本からフランスへのバトン受け渡しが演出されましたが、両国は宇宙分野でも強い結びつきがあります。知られざる日仏の衛星打ち上げをひも解きます。

知られざる南米打ち上げの日本衛星群

 アリアンスペースは設立以来、南アメリカ大陸のフランス領ギアナにあるギアナ宇宙センター(所有はCNES)を射場として使用しています。

 日本の人工衛星で、最初にアリアンスペースで打ち上げたのは、JSAT(現スカパーJSAT)の通信放送衛星JCSAT-1です。いまから30年以上前、1989(平成元)年3月7日(日本時間)に「アリアン4」の3号機で発射され、成功しました。以後、2021年8月までに日本の民間企業からは約50機(外国企業との共同保有含む)の通信・放送衛星が打ち上げられてきましたが、そのうち7割がアリアンスペースのロケットを使用しています。

 日本の商業衛星市場での圧倒的シェアだけではなく、世界でも大きなシェアを誇っています。2018年のデータでは、世界の静止商業衛星打ち上げのうち実に5割がアリアンスペースです。2020年代に入ってからはスペースXの「ファルコン」シリーズの追い上げも激しいですが、依然として大きな存在感があることには変わりありません。

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アリアン5によるベピ・コロンボの打ち上げ(画像:東京とびもの学会/金木利憲)。

 また民間以外においても、防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき1号」、日本(JAXA)とヨーロッパ(ESA)合同の水星探査機「ベピ・コロンボ(BepiColombo)」が、ともに「アリアン5」を使って、それぞれ2018(平成30)年4月6日(日本時間)、同年10月20日(同)に打ち上げられています。

 普段、なかなか意識しないものの、こうして見てみると宇宙分野でも日本とフランスは深い関係にあるのです。

 このように、日本の衛星を多数打ち上げている南アフリカ大陸のギアナ宇宙センター、日本人でも見学できるそうです。公式サイトによれば、事前申し込みで3時間程度の施設見学案内ツアーがあり、フランス人以外も申し込めるとのことでした。

 新型コロナの感染拡大によって2021年7月時点では海外渡航はなかなか難しい状況にありますが、世界的流行が収束したら行ってみると面白いでしょう。タイミングが良ければ、日本の種子島宇宙センターとはひと味違うロケット発射のシーンも見られるかもしれません。

【了】

【今から30年以上前!】スカパーの通信放送衛星打ち上げの様子

Writer:

あるときは宇宙開発フリーライター、あるときは古典文学を教える大学教員。ロケット打ち上げに魅せられ、国内・海外での打ち上げ見学経験は30回に及ぶ。「液酸/液水」名義で打ち上げ見学記などの自費出版も。最近は日本の宇宙開発史の掘り起こしをしつつ、中国とインドの宇宙開発に注目している。

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1件のコメント

  1. 乗れない「乗りもの」でございます

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