旅客機はなぜ空中衝突しないの? クルマの先行く自動化技術は空飛ぶクルマにも応用可?

開発が進む「空飛ぶクルマ」は、「他機と衝突せず、安全に目的地までたどり着けるか」が課題のひとつです。これに関わるのが、航空分野の「自動操縦」と「衝突回避システム」の歴史。そこから実現の可能性を探ります。

「衝突回避」航空管制にも工夫

 たとえば国内でもっとも発着便数の多い羽田空港では、1日1000回以上の離着陸が実施されています。そのような頻繁なペースで多数の旅客機が発着している場所もあるにも関わらず、空中で旅客機同士がぶつかってしまったというアクシデントは、世界でも数えられるほどです。

 もちろんこれは、航空業界の長年の経験に裏打ちされた各所の取り組みの賜物です。

 空港周辺では、滑走路へ向かう際の着陸ルート、離陸ルートを設定して、管制機関の承認を得ながら飛行します。また離着陸にも一定の間隔を設けることで衝突を避けています。これは、空港間を飛行する経路でも同様で、飛行ルートを設定し、その飛行ルート上で高度差を設けて飛ぶことで、衝突を回避しています。

 日本国内やヨーロッパ、アメリカ上空では、より細かいポイントが設定され飛行ルートが細分化しているほか、太平洋や大西洋といった洋上にもルートが張り巡らされています。こういったルート上を飛ぶ場合でも、原則として管制機関の承認が必要となります。また、各機から提出された飛行プランの情報は、国内だけでなく外国とも共有されています。なお、これはあくまでもエアラインが運航するジェット旅客機の場合で、小型機や軍用機はこの方式に従わずに飛行する機体もあります。

 飛行中の飛行機が、他機と衝突しないためには、周囲を飛行する他機の位置を把握することも必須です。ただ、ジェット旅客機からの視界は極めて限られた範囲であり、周囲の飛行機を目視で発見するのは極めて困難です。

【使徒やん…】将来実現するかも? 「翼が3対」の旅客機

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