ボーイング737「飛行中もタイヤ丸見え」の謎 カバーなしでも爆売れ半世紀 実は効果抜群?

ボーイング社屈指の大ベストセラーモデル「737」、この機には半世紀以上踏襲されている変わった機構があります。主脚のタイヤ部分のドアがなく、飛んでいるあいだもタイヤが丸見えなのです。なぜなのでしょうか。

実は「カバーなし」が737の大ヒットに影響か?

 ボーイング737が主脚のカバーを取り払ったのは、もうひとつ、重要なポイントが考えられます。メンテナンス性の向上です。当然大きな扉がまるまるふたつ減る分、メンテナンスコストや時間が削減できます。

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サウスウエスト航空のボーイング737-800(乗りものニュース編集部撮影)。

 737は、いわゆる地方間輸送を担うような、比較的規模の小さい近距離航空会社でも運航できるように設計されていたと考えられます。こういった航空会社の多くは、長距離国際線を運航するような「ナショナルフラッグ・キャリア」ほど時間やコストのゆとりはありません。できるだけ少ない作業で整備を終えるためには、可動部分が少ないほど実用性が高くなるでしょう。

 ちなみに、いまでいうLCC(格安航空会社)の運航スタイルを世界に知らしめたアメリカのサウスウエスト航空は、半世紀ものあいだ、737のみを主力機(買収したエアラインを除く)として使用しています。また2021年現在も、737を主力に据えるLCCは、世界でも非常に多いです。この主脚部分の設計と関係があるかどうかはともかく、こういった工夫を凝らした737のメンテナンス性の良さも、選ばれている理由のひとつなのでしょう。

 737シリーズの初期タイプのデビューから半世紀以上たった現在、最新派生型となる「737MAX」は、長距飛行性能も拡大されています。ただ、タイヤ・カバーがない伝統の主脚の設計は、マイナー・チェンジこそあれど、いまも踏襲されています。ちなみに、前脚のタイヤ・カバーがない旅客機は、少なくとも筆者が知っている限りでは見たことはありません。

【了】

【貴重!】737の不思議な主脚 翼下に潜って間近で見てきた!

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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コメント

1件のコメント

  1. 蓋の有無での冷却効果の差というのは、外気温-50度という環境で特筆すべき内容なのでしょうか?外気温-50度の中、40分近く飛行して、100度だったブレーキディスクの温度を保持するほうが難しいと思いました。誰でも思いつく疑問だと思うので、この効果があるというのであれば、計測値(理論値でも結構ですが)示したほうが著者の名誉を保てると思います。

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