川崎重工 最新ヘリコプター「H145/BK117 D-3」の国内初号機を発注元へ納入

原型誕生から約40年、今だ進化を続けています。

国産のベストセラー多用途ヘリコプターの最新型

 川崎重工は2021年8月23日(月)、セントラルヘリコプターサービス株式会社へ最新型ヘリコプター「H145/BK117 D-3」の国内初号機を引き渡したことを明らかにしました。納入日は8月20日で、本機はドクターヘリや乗員訓練の機体として運用される予定だといいます。

 BK117は、ヨーロッパのMBB社(現エアバス・ヘリコプターズ)と国際共同開発した中型の双発ヘリコプターで、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送など多用途に用いられています。本機は1983(昭和58)年の初号機納入以来、数回にわたる改良が加えられながら、現在も生産が続けられているベストセラー機です。

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セントラルヘリコプターサービスへ納入された「H145/BK117 D-3」の国内初号機(画像:川崎重工)。

 川崎重工の発表によると、2021年8月23日現在、同社納入分だけでシリーズ通算182機、エアバス・ヘリコプターズ社の納入分を合わせると全世界で1600機以上の納入実績があるとのこと。

 そのなかでBK117 D-3は、既存タイプであるBK117 D-2の改良型として誕生したもので、外観ではメインローターが、D-2の4枚ブレードから5枚ブレードになっているのが特徴です。これにより飛行中の振動が低減し、快適性が向上しています。

 加えてメインローターシステム自体が点検項目の削減および整備の容易な最新構造に改められたことで、整備期間も約半分に短縮されているほか、最大全備重量の増加と機体重量の削減によって、有効搭載重量がD-2に比べて約150kg増加しています。

 すでに警察庁を始めとして福岡市や朝日航洋、中日新聞社などもBK117 D-3を発注しており、今後、日本での運用機数は増えていくことは確実です。

【了】

【回転翼が違う!】既存タイプ BK-117 C-2/D-2と見比べ

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