東京じゃ遭遇不可能!? ターボプロップ機の整備、ジェット機とどう違う? ANA「Q400」整備の裏側

ターボプロップ機、ジェット旅客機と整備に違いはあるのか

 ANAグループで運用されている唯一のターボプロップ機であるDHC8-Q400。ジェット旅客機とくらべて、整備作業に特徴や違いなどはあるのでしょうか。

 この日の整備作業では、客室のシートなどはすべて取り外されメンテナンスをしていたほか、胴体もさまざまな部分の覆いが外されていました。エンジンも"むき出し”です。担当者によると、電気系統や、速度を測る「ピトー管」などをチェックしていたとのこと。機体のかたわらには、さまざまなパネルやパーツが整然と並んでいます。

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那覇・MRO Japanでの「DHC8-Q400」整備の様子など(2021年9月16日、乗りものニュース編集部撮影)。

 DHC8-Q400の整備期間はおよそ2週間から3週間(1~2年ごとに実施される「C整備」の場合)。機体のサイズこそ小さいものの、所要日数はジェット旅客機と大きな差はないそうです。

 そして同型機の特徴であるプロペラエンジン。C整備では、プロペラはすべて外して交換するそうです。ジェット機では、エンジンはまるごと取り外して専用の整備センターでメンテナンスを実施し、機体へ戻されます。一方、同型機の場合、エンジン整備センターでメンテナンスされるものは、プロペラを取り除いた根幹部分のみ。サイズも非常に小ぶりで、「(プロペラなどを取り外した)DHC8-Q400のエンジンは、ジェット旅客機のAPU(補助動力装置。ジェット旅客機の最後部にある補助エンジン)くらいのサイズしかない」(MRO Japanの担当者)そうです。

【了】

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