2021年8・9月廃止の路線バス【東日本】 テレビの「乗り継ぎ旅」ルート相次ぎ消滅

2021年8月・9月に廃止される北海道から東海圏までの主なバス路線をまとめました。中にはテレビ番組で乗り継ぎルートとして登場したバス路線も廃止となるなど、「自治体をまたぐ長距離路線」が姿を消しつつあります。

【北海道・東北】日本海と太平洋を結ぶ路線も?

 2021年8月、9月をもって、多くのバス路線が廃止されます。今回は北海道から東海にかけての主な廃止路線をまとめます。中にはテレビ番組で乗り継ぎルートとして登場したバス路線も廃止となるなど、特に「自治体をまたぐ長距離路線」が姿を消しつつあります。

●北海道中央バス:芦旭線(北海道)
・廃止区間:旭川駅前~芦別駅前
(9月30日〈木〉最終運行、10月1日〈金〉廃止)

 走行距離にして40km以上、複数の峠を越えて旭川市と芦別市の都市間連絡を果たしてきた「芦旭線」ですが、近年は朝の一部便以外で乗客が極めて少なく、この30年間で運行も14往復から3往復まで減少していました。芦別市側からは旭川への通院に使われているため「本数が減少しても乗り継ぎ存続を」との要望があり、今後は両市の市境(新城峠バス停)に乗り継ぎ地点を設けた上で、それぞれの自治体によって運行されます。

 また北海道中央バスは運転手不足が顕著なことから広範囲で路線の廃止・短縮を進めており、このほかにも、2020年5月に廃止されたJR札沼線の代替機能を果たしていた「滝川浦臼線」から2022年9月に撤退することを表明したばかり。沿線の新十津川町・浦臼町では代替交通の確保に追われています。

●函館バス:江差八雲線(北海道)
・廃止区間:熊石~八雲駅前
(9月30日〈木〉最終運行、10月1日〈金〉廃止)

 9月末をもって姿を消すこの路線は、渡島半島の太平洋側に位置する八雲町から峠を越えて、2005(平成17)年に合併した日本海側の旧・熊石町エリアを結んでいました。今年3月には日本海側を縦貫するバス路線「桧山海岸線」も区間短縮されているため、旧・熊石町周辺の路線バスが1年でほとんど消滅することになります。

 なおこの廃止によって、道南地方(北海道南部)の太平洋側と日本海側を横断する路線は、残すところ旧国鉄瀬棚線の代替バスである函館バス瀬棚線(長万部~瀬棚)と快速瀬棚号(函館~瀬棚)のみとなりました。

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函館バスの車両(宮武和多哉撮影)。

●会津バス:荻野線(福島県)
・廃止区間:緑町~坂下営業所~山都駅前・荻野駅前
(9月30日〈木〉最終運行、10月1日〈金〉廃止)

 JR沿線の会津坂下(あいづばんげ)町から、北側に並行する磐越西線沿線の喜多方市高郷地区を結ぶバス路線。小中学校への通学以外には使いづらい時刻設定がネックとなっていました。10月から喜多方市域は予約制交通「みんべぇ」の運行エリアとなり、小学生の通学利用が多い会津坂下町の窪倉地区は別路線(杉山線)の経由地変更でカバーされます。

【廃止バス路線(東日本)を写真でザっと見る】

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コメント

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3件のコメント

  1. 確か箱根登山バスの市内線エリア一部と東武バススカイツリーシャトル和光志木線も廃止でしたね。

  2. 「小諸市・佐久市の全域から定時運行の路線バスが姿を消」すと書かれていますが、
    ・小諸市内のバスはJRバス関東の高峰高原線が残るほか、EVによる市内巡回バスが走っています(無料なので厳密に言えば路線バスではありませんが)。
    ・佐久市は平日朝夕に中仙道線や佐久御代田線、望月から各方面の路線が走っています。土日には白駒線があります。
    ということで両市とも路線バスは残ります。

    • 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
      乗りものニュース編集部です。

      このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
      修正いたしました。

      これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう、
      何卒よろしくお願い申し上げます。