フォークト博士の珍奇な飛行機 また彼は如何にして技術1本で日独米を渡り歩いたか

日本とも縁深いリヒャルト・フォークト博士は、左右非対称機など奇抜すぎる航空機開発で広く知られますが、 一方で「正統派」な業績の数々を残しており、現在の旅客機にもその成果を見ることができます。いわゆる天才のお話。

「ウィングレット」の元祖もフォークト博士!

 ボーイング社では垂直離着陸機(VTOL)と水中翼船に関する設計なども行いますが、アメリカ時代のフォークト博士の研究で後の航空機産業に大きな貢献をしたのが、主翼端に取り付けられる小さな翼端板の研究です。

 実はフォークト博士は1949(昭和24)年の段階で、翼端を上に跳ね上げることで翼端の抵抗を低減し燃費を改善し航続距離をのばす特許を出願していました。「ウィングレット」と呼ばれるこの翼端板は、当時はそれほど重要視されていませんでしたが、大型旅客機が当たり前の時代になった1970(昭和45)年、NASAが燃費向上のために旅客機向けウィングレットの理論を確立し、1988(昭和63)年に初飛行したボーイング747-400はウィングレットを標準装備した機体として登場しました。

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UPS航空のボーイング747-400貨物機(2021年、乗りものニュース編集部撮影)。

 フォークト博士は1979(昭和54)年1月に亡くなっているので、現在も続く旅客機でのウィングレットの流行については見ることがありませんでしたが、ボーイング747-400の元となったボーイング747は、ボーイング社を退職直前のフォークト博士が設計の出荷後評価をした機体でもあります。

 B&V社時代の影響で、変な機体ばかり作っていたと思われがちなフォークト博士ですが、実は日独米と3か国で航空機の発展に貢献したすごい人でもありました。

【了】

【写真】フォークト博士×川崎の「正統派」 八八式偵察機

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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