特急「湘南」「踊り子」の新車両はどこからやってきた? 種類が一挙に増えたE257系

2021年3月のダイヤ改正では、東海道本線で特急「湘南」が新設されたほか、特急「踊り子」では車両の世代交代がありました。このあと、特急「湘南」「踊り子」に似た「普段は乗れない特急形車両」も登場しています。これらの車両には共通点があるのですが、一体どんなことでしょうか。

この記事の目次

・特急「湘南」「踊り子」のリニューアル車両
・「普段は乗れない特急形車両」とは?
・今がアツい、E257系
・一気に増えたE257系のカラーリング
・E257系の色は何種類?
・そもそもE257系とは、どんな車両?
・E257系4つ? の顔
・リニューアルされたE257系

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特急「湘南」「踊り子」のリニューアル車両

 JR東日本は、2021年3月のダイヤ改正で新宿・東京~小田原間に特急「湘南」を新設。さらに特急「踊り子」の車両を置き換えました。また、特急「湘南」「踊り子」の車両に似た「普段は乗れない特急形車両」も登場しています。これらの車両にある共通点とは、どんなことでしょうか。

 最初に種明かしをしてしまうと、特急「湘南」「踊り子」「普段は乗れない特急形車両」とも、E257系という特急形電車にリニューアルを施したものです。E257系は新車ではなく、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」や、房総方面の特急「さざなみ」「わかしお」などで使用されていたものを転用したものなのです。

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2021年3月改正で特急「踊り子」に使用されるようになったE257系。写真は5両編成の2500番台(2021年9月、伊藤真悟撮影)。

 特急「あずさ」「かいじ」では、E353系と呼ばれる新型車両が投入されました。2019年3月のダイヤ改正で「あずさ」「かいじ」はE353系に統一され、E257系は「あずさ」「かいじ」から退いています。

 房総方面の特急では過去のダイヤ改正で減便が行なわれています。特急のほか、E257系を使用した着席列車として「ホームライナー千葉」が運転されていましたが、こちらも2019年3月のダイヤ改正で廃止されています。こうして多くのE257系は用途を失い、特急「湘南」や「踊り子」などで第二の人生を歩んでいるのです。

「普段は乗れない特急形車両」とは?

 ところで、「普段は乗れない特急形車両」とは、どんな車両なのでしょうか? それは「波動用」と呼ばれる車両で、学生の遠足・修学旅行などで利用される団体専用列車や、ゴールデンウィーク・夏休み、お盆・正月などの繁忙期に運転される臨時列車に使用する目的で用意されています。

 特急「踊り子」では、E257系に置き換えられる以前に、国鉄時代に生まれた185系が使用されていました。この車両も特急「踊り子」のほかに波動用として利用され、「踊り子」からの引退後も団体臨時列車で首都圏各地を走っています(2021年9月時点)。

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国鉄時代に登場した185系。写真は200番台で、「新幹線リレー号」や急行「あかぎ」(のちに特急「あかぎ」)などに使用されたのち特急「踊り子」へと転用されたが、修学旅行などの「波動用」として使用されている(画像:写真AC)。

 E353系が登場する以前、特急「あずさ」「かいじ」ではE257系の9両編成が16本使用されていました。「あずさ」「かいじ」から退いたE257系のうち、13本が特急「湘南」「踊り子」用としてリニューアルされていますが、残る3本が波動用としてリニューアルを終える見込みです。

 房総方面向けのE257系は5両編成19本ありましたが、一部が波動用として活躍しています。このうち4本が特急「湘南」「踊り子」用となり、3本が波動用となる見込みで、残る12本は今まで通り、房総方面の特急などで使用されています。

今がアツい、E257系

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Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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