60年前のJALのファーストクラス、いまとどう違う? 「DC-8」初号機は“ある意味で”ド派手だった件
日本らし~いド派手な内装
客室上部を見ると、まず手荷物棚がとても小さいことに気づきます。イメージとしては、高速バスの棚と同じ程度。先述の収納力をうたう「JAL SUITE」もそうですが、現代のJALの最新鋭機、エアバスA350-900は国内線仕様ながら大型のスーツケースも入る収納棚があるので、この面でも、60年で大きな進化を遂げたことが分かります。
何より特徴的なのは、壁に飾られた扇に象徴される「和テイスト全開」な内装でしょう。座席は伝統的な老松紋があしらわれた西陣織のシートカバーで覆われ、光の当たり方次第では、かなり”ギラギラ”した席に見えることもあります。
まだ座席の形も丸みを帯びたものではなく、どちらかといえばソファーのようにどっしりと角ばったもので、その幅は現代の一般的なエコノミークラス席よりは広そうです。ちなみに、JAL現行の国際線エコノミークラス「スカイワイダー」は座席の横配置を一列減らし、横幅を広げています。
もちろんこの頃の席はファーストクラスといえどもフルフラットにはできませんし、モニターもありませんが、現代と同じように読書灯が備わっています。おそらく機内では読書して時間を過ごす人が今より遥かに多かったと考えられるので、実際の当時のフライトでは、現在よりもっと多くの席で明かりが灯っていたのかもしれません。
記事の中に座席の上の荷物棚がとても小さいとの表現がありますが、その棚を「ハットラック」と呼んでいたことを思い出します。
「ハットラック」とは蓋式荷物棚のことなので、今でも普通についてます。JR九州の特急車両の一部にはミトーカ……もとい水戸岡先生のこだわりもあってハットラック付けた形式まで。
灰皿はエコノミーについていましたよね。DC8-61に乗れましたがB-747よりシートピッチが広かったように思いました。