「名称は同じだが徒歩連絡はやめるべき駅」SNSで話題に 徒歩数十分? いや全然レベル違った!

「同じ地域にあるが場所が大きく異なる」場合

 おおまかな路線図を見て、「一緒の街の同じ駅名だから、きっとすぐに乗り換えられるはずだ」と思っても、乗り換えとはほど遠いレベルで離れている場合があります。

 ネット上で多く挙がっていたのが「浅草駅」そして「六甲駅」「足柄駅」です。

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浅草寺の西側にあるつくばエクスプレスの浅草駅(画像:写真AC)。

 浅草駅は東武と東京メトロ、都営地下鉄、つくばエクスプレス(TX)の駅がありますが、都営浅草線の駅は東武の駅から約250m南に位置し、TXに至っては、浅草寺を抜けてさらに西側の国際通りにあります。

 関西に目を向けると、六甲駅が阪急神戸線に、神鉄六甲が神戸電鉄有馬線にあります。しかしこの2駅、急峻な「六甲山地」を隔てて南側と北側、全く違う場所にあります。

 愛知県春日井市には、名鉄小牧線とJR中央本線にそれぞれ「春日井駅」があります。しかし、それぞれ市域の西端と東端のような位置関係です。前者は春日井という地名の元祖とも言える「(旧)勝川町大字春日井」に開業、後者は市町村合併で春日井市となったのを受けて駅名変更で誕生しました。由緒があるのは名鉄のほうだと言えます。

 それらと、別次元にあるのが足柄駅。JR御殿場線の駅は静岡県小山町にあり、小田急小田原線の駅は小田原市にあります。どちらも足柄山地の麓で、同じ村名である旧足柄村にあったことを由来としています。

 その2駅を「徒歩で乗り換え」するのに必要な距離は……24.6km。2019年に旅の文筆家・蜂谷あす美さんがチャレンジしましたが、峠越えを経て、所要時間は約6時間50分。感想は「(この乗り換えをすることは)たぶん、もう二度とないと思います」でした。

「たまたま同名というだけで、地方レベルで離れている」場合

 最後に、全くお互いが無関係で、別々の地方にある、同じ名前の駅名の例を紹介します。駅名が被るパターンは無数に存在しますが、中でも「白石駅」は北海道札幌市と宮城県白石市、熊本県芦北町の3か所にあり、直線で結ぶと約1700kmの距離があります。ちなみにこの白石駅、同じ札幌市内でもJR函館本線と札幌市営地下鉄東西線の2駅が約2km離れており、普段の生活でも「乗り換え」しにくい駅と言えるでしょう。

【了】

【長~~~い連絡通路!「名ばかり乗り換え駅」の地図】

テーマ特集「【特集】読めるか!な難読駅 日本一長い/短い駅名… なぜその駅名になったのか」へ

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コメント

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2件のコメント

  1. 浅草駅について。東武、東京メトロ、都営は繋がってるからいいけど、つくばエクスプレスはなんで同じ名前にしたのかな?乗り換えじゃなくて浅草見物ついでならいいようなもんだけど。

  2. 「春日井」駅の類似事例として、相模原市内の「相模原」駅(JR東日本横浜線及び小田急小田原線)があります。
    また、どんどん広域事例へ展開しますが、同名駅乗り換え困難の気づきづらい例としては、霞ヶ関駅(東京メトロ千代田線・丸ノ内線・日比谷線及び東武鉄道東上線)や、府中駅(京王電鉄京王線、JR西日本福塩線及び丹後海陸交通天橋立鋼索鉄道)という事例もあるようです。ご参考まで。