5年52隻の大計画! 米軍の大姉妹「クリーブランド級軽巡」の“数は力なり”思想

第2次大戦中のアメリカは戦車や戦闘機、そして空母についても他国とはケタ違いの数を製造しました。同じことは巡洋艦も。日米開戦からわずか5年で27隻も造られ、戦後もミサイル搭載艦として運用されたアメリカ軍艦について見てみます。

真珠湾攻撃前に大量建造へ

 ワシントンとロンドンの2つの海軍軍縮条約は、1936(昭和11)年に失効、これにより再び無条約時代が訪れて、各国は新しい軍艦の建造に邁進することになります。このような状況下、アメリカ議会は海軍力を増強するために策定された第2次、第3次の両ヴィンソン(計画した上院議員の名)案を可決。すべての艦種について増強を図ることとなりますが、第2次ヴィンソン案に含まれていた1万トン級の軽巡洋艦プランが、クリーブランド級となりました。

 こうして1940(昭和15)年にクリーブランド級は4隻の建造が承認され、続いてアメリカが戦争に巻き込まれるのが確実視された1941(昭和16)年になんと32隻、そして翌1942(昭和17)年に追加16隻の建造が一挙に計画されたのです。そのようななか、ネームシップである1番艦「クリーブランド」は1942(昭和17)年6月に就役。以降、続々と姉妹艦の就役が始まりました。

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アメリカ海軍のクリーブランド級軽巡洋艦の23番艦「アムステルダム」(画像:アメリカ海軍)。

 太平洋戦争中に27隻が建造されたとはいえ、アメリカはその前から日本との戦争が始まることを見越してクリーブランド級の建造に着手し始めていたというのが、本当です。むしろ、そのあと新たな艦種の設計に着手せず、クリーブランド級を造り続けたという方が説明としてはピッタリでしょう。

 このような大量生産に早い段階で着手したことで、1942(昭和17)年半ば以降に始まったガダルカナル島とソロモン海域を巡る一大海空消耗戦に、一部の艦が間に合ったのです。

 クリーブランド級は最大速力33ノット(約61.1km/h)、6インチ(152mm)砲の3連装砲塔4基(計12門)、5インチ(127mm)両用砲の連装砲塔6基(計12門)のほか、40mm機関砲や20mm機関銃も多数を備えて対空兵装はかなり強化されていましたが、一方で魚雷発射管は装備していません。というのも、アメリカ海軍の方針として本級は雷撃任務に従事させないことにしたからです。なお、艦載機(水上機)は4機を搭載することができました。

【ミサイル発射シーンも】ミサイル巡洋艦へ改装されたクリーブランド級各艦ほか

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