拿捕したアメリカ兵も驚愕 大型潜水艦「伊四百一」竣工-1945.1.8 目指した「東海岸」

旧日本海軍の潜水艦「伊四百一」が1945年の今日、竣工しました。アメリカ東海岸に到達しそこで水上攻撃機を発進、ワシントンなどを攻撃しようという壮大な作戦を目論んでいましたが、戦局の悪化から計画は頓挫しています。

軽巡洋艦並みの大きさ

 1945(昭和20)年の1月8日、旧日本海軍の潜水艦「伊四百一」が竣工しました。これは大型の潜水空母「伊四百型」の2番艦です。

「伊四百一」は戦略的任務に従事することを目的に建造されました。それは、アメリカ東海岸へ乗り込みそこで水上攻撃機を発進し、ワシントン、ニューヨークなど政治や経済の中枢を攻撃するというものでした。直接の被害は限定的でも、大都市上空に「日の丸」をつけた攻撃機が飛来して爆弾を落とせば、アメリカ世論に大きな影響を与えることが期待できるというわけです。

Large 20220108 01
日本の降伏後、横須賀にて米海軍管理下で物品搬出される、手前から「伊四百」「伊四百一」「伊十四」。「伊四百」の前甲板に水上攻撃機射出用のレールが見える(画像:アメリカ海軍)。

「伊四百一」は全長122m、水上排水量3500トンあまり、水中排水量6500トンあまり、航続距離は3万7500海里(約7万km:水上)。水上攻撃機を3機搭載できます。これは軽巡洋艦並みの大きさで、通常型潜水艦としては、2012(平成24)年に就役した中国の潜水艦発射弾道弾実験艦032型(NATOコード名「清」、水中排水量6628トン)まで、その記録は破られませんでした。

 しかし壮大な作戦とは裏腹に、竣工当時の戦局は悪化の一途を辿っており、とても実行できたものではありません。計画は中止のうえさらに変更され、本格的な出撃は「伊四百」とともに、アメリカ海軍機動部隊の泊地である西太平洋のウルシー環礁(現ミクロネシア連邦)攻撃となりました。水上攻撃機を特攻作戦として使用するもので、偽装のため、機体にはアメリカ国籍を示す星条旗が施されました。2隻は1945年7月23日、青森県の大湊を出撃します。

 攻撃予定日は約1か月後の8月17日と決まります。しかしその2日前の8月15日に日本は降伏、攻撃を断念します。水上攻撃機も実戦に投入されることなく海中投棄され、「伊四百一」と「伊四百」は日本へ帰還することになりました。

 その途上、8月30日の明け方、太平洋の三陸沖でアメリカ海軍の潜水艦に拿捕されます。「伊四百一」はアメリカ軍に接収され横須賀に入港しますが、その際アメリカ軍兵士はその大きさと、潜水艦に航空機を搭載するという発想にたいそう驚いたといいます。

【了】

【写真】「伊四百一」の格納庫

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. 本当に、パナマ運河攻撃、閉塞作戦などを実施するつもりだったのなら、この潜水艦は、戦前の1941年の8月までに、完成・竣工させるべきでしたよね。この伊400型を始め、空母・大鳳なども、戦前に完成させるべきでした。そんな国力も、財力もなかった当時の大日本帝国が、中国との泥沼戦争を終結させることもないまま、対英米戦を挑むなど、正気の沙汰ではなかったということに尽きるでしょう。

    • 戦争と言う物に備える軍隊は常に保険を用意します。かの有名な戦艦大和も空母主体の戦力を整備した日本海軍の保険として建造されました。なぜなら第一次世界大戦では魚雷を装備した攻撃機は戦艦の防御砲火に殲滅されているからです。大戦中、一つの例外も無くです。これで航空機に賭けるのは博打以外の何ものでもない。400型の要求項目には明確にパナマ運河攻撃が要求されています。そして予想より早く始まった大戦に間に合わなかっただけ。これだけを見て日本無能と主張する貴方こそ無能です。人生に成功する為には自信という資源を消費する。挑戦も努力も自身無しには継続しない。貴方の様な外国スパイ、又はスパイに洗脳された愚者は今日も日本人が人生に失敗するよう工作活動をしている。国民が不満を持ってこそ革命は成功する。だが今の日本で幸せに暮らす人々にとって貴方の様な人は唯の加害者です。反省してください。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス