引退濃厚一転! エアバス、異形機「ベルーガST」で新事業…でもなぜ? また来日も!?
引退濃厚がなぜ「新ビジネス」担当機に?
実は「ベルーガST」、設計上はまだまだ十分に飛行を続けられる余裕があるとされています。機齢こそ25年以上経過している機もあるものの、離着陸回数に相当する「総サイクル数」は、設計限度である3万回の半数程度となる約1万5000回に留まっているというのがエアバスの弁。今回のサービス開始で「ベルーガST」の現役期間は、15年から20年程度伸びると見込まれます。
新ビジネスを担当する「ベルーガST」は、2022年は2号機、3号機の2機体制。最終的に2024年に全5機が、社外からの貨物輸送を担当します。これは、後継機である「ベルーガXL」が全6機出揃うタイミングにあわせたものになります。またこのタイミングで、独自の航空会社証明書とスタッフを備えた新会社が、運航を担当することになります。
想定される貨物はヘリコプターや航空機用エンジン、陸上車両や軍事機器とのこと。また、その巨大な貨物室の容積からエンジンを分解することなくそのまま輸送できることなどから、航空会社からの需要も見込んでいるとのことです。
同サービスのスタートで「ベルーガST」の就航範囲は、これまでのエアバスの工場間ではなく、世界の広い範囲に広がる見込みです。ちなみに、このサービスの皮切りとなったのが、2021年12月の神戸空港へのヘリコプター輸送業務。もしかすると今後、日本で「ベルーガST」の姿を見ることが、ごく日常的になるかもしれません。
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