発見!「左ハンドルの国内用ランクル消防車」戦後沖縄の生き証人的クルマ“譲ります”

現状渡しOKなら譲るとも

 なぜ民俗資料博物館が手に入れたかというと、運営責任者である眞嘉比朝政さんが元名護市消防本部の職員だったから。眞嘉比さんは名護市が誕生する前、旧名護町時代から消防職員として働いていたそうで、まさに前出のFJ55ベースの消防車「火災保険号」が寄贈されたときに現役の消防士だったといいます。

 残念ながら取材に伺った日は、眞嘉比さんは体調を崩され不在であったものの、留守を預かる博物館関係者から話を聞くことができました。

 民俗資料博物館に払い下げられた当初はエンジンがかかり自走できたということなので、消防車として最後までしっかりとメンテナンスされていたことが伺えます。

 その後、2020年ごろに北部スズキの代表取締役である知念義彦さんが購入。レストアしようと試みたものの、前出の通り途中で作業はストップとなり、現在に至っているそうです。

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ボディに残されていた消防ポンプの銘板(2021年11月、柘植優介撮影)。

 知念さんいわく、現状渡しでよければ格安で譲るとのこと。なお、以前ナンバー登録を考えた際に色々調べて沖縄総合事務局運輸部陸運事務所に問い合わせしたところ、ナンバー取得できることを確認済みだと知念さんが話してくれました。

 貴重な歴史の生き証人であるランドクルーザーベースの左ハンドル消防車に、もし興味があるのであれば、名護市の有限会社北部スズキへ連絡を取ってみたらいかがでしょうか。

【了】

【写真】左ハンドルのランドクルーザー消防車 各部をイッキ見

Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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