発見!「左ハンドルの国内用ランクル消防車」戦後沖縄の生き証人的クルマ“譲ります”

1972年5月15日、沖縄がアメリカから日本に復帰しましたが、その半世紀を見続けてきた左ハンドルの消防車を沖縄で見つけました。沖縄の歴史を語るうえでも貴重な車両の足跡を振り返ります。

数々の幸運で21世紀に残った左ハンドル消防車

 名護市消防本部の発足は沖縄復帰(沖縄返還)の2年前。そのため、あえて左ハンドル車だったといいます。保険会社からの寄贈のため、ボンネット前端には「火災保険号」という金属製プレートが付けられており、それはいまでもしっかりと確認することができました。

 ベースとなったのはトヨタのランドクルーザーFJ55です。この消防車仕様をもとに、当時の沖縄向けとして左ハンドル車として架装されました。ボディに残された消防ポンプの銘板には、社団法人日本消防ポンプ協会の昭和45年検定をクリアしたという刻印が入っているため、まさしく1970年製であることが伺えます。

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レストア途中で置いてある左ハンドルのランクル消防車のボディ(2021年11月、柘植優介撮影)。

 復帰から6年後の1978(昭和53)年7月30日、沖縄県内は一斉に右側通行から左側通行へと変更され、ほかの46都道府県と同じ交通体系になったものの、左ハンドル仕様の消防車は運用が続けられます。しかも、前出のFJ55ベースの消防車は保険会社からの寄贈であったため、長らく現役であり続けたようです。

 名護市消防本部での運用が終わっても市内の消防団で使われていたとのことで、ほかの消防車が軒並み右ハンドルの新車になるなかでも第一線にあり続けたことがわかります。そして、30年ほど使われたのち、ようやく民間へ払い下げることに。このとき前出の民俗資料博物館が購入し、スクラップにならず生きながらえたようです。

【写真】左ハンドルのランドクルーザー消防車 各部をイッキ見

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