日本初 工場送迎バスに“一般人どうぞ” 路線バス補う奥の手に? 湖西市の実験「BaaS」

実は他地域でもアイデアはあった「送迎バスを路線バスに」

 なお、「企業送迎バスを路線バスのように使う」というプランは、神戸製鋼所の製鉄所がある兵庫県加古川市などでも検討されましたが、送迎バス(特定輸送)への一般客乗車という“法の壁”から実現していません。委託を受けているのが地元の路線バス事業者とその車両(神姫バス)ということもあって、将来的には検討されるのかもしれません。

 また富山県黒部市の「YKK AP黒部製造所」のように、自治体やバス事業者と協業のうえで、工場関係者は社員証で乗車できるシステムを取り入れつつ、送迎バスの「一般路線バス化」を図ったケースもあります。

「送迎バスに一般客が混乗」という形態は、送迎バスを仕立てる体力を持つ企業の存在も必須となります。「BaaS」の全国展開には、クリアしなければいけない問題もまだまだありますが、バス不足・移動手段不足を補う選択肢の一つとして、定着するかが注目されます。

※一部修正しました(2月8日10時11分)。

【了】

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Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)

香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。

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コメント

4件のコメント

  1. 「社員の通勤のために企業が仕立てた送迎バスは、法律上の枠組みでは「特定旅客自動車運送事業(特定輸送)」にあたります。路線バス車両を使用していても、基本的に関係者以外の乗車はできず、ナンバープレートも自家用の“白”です。」とありますが、少々異なります。
    「社員の通勤のために企業が仕立てた送迎バスで、運送事業者に車両・運転を外注するもの」が特定輸送であり、これは事業運送なので緑ナンバーです。
    では白ナンバーの送迎バスはなにかというと、これは特定輸送ではなく、ただの自家用車です。道路運送法は自家用と、他者を有償で運ぶ営業用とを、車の持ち主を目印にして区分しますので、車の持ち主が送迎を実施する企業自身であればこれは自家用です。なお、この場合でも運転手を運送事業者に委託することは、運送事業ではなくドライバーの派遣になり、やはり扱いは変わりません。

    • ご指摘ありがとうございます。記事を修正いたしました。

  2. 豊橋科学技術大学ではなく、豊橋科学技術大学院大学です

    • すいません豊橋技術科学大学ですね