多摩モノレール延伸ルート「町田ゼルビアのポーズ」っぽい? ファン歓喜も妙なZ字ルートのワケ
現地でわかったグネグネルートになったワケ
モノレールが延伸される多摩センター~町田間の移動手段としては、新百合ヶ丘へ迂回・乗り換えを必要とするものの、小田急を利用することも可能です。そうしたなか、あえて遠回りなルートに決定した理由としては、回り込んだ経由地で需要をある程度見込めることが挙げられます。
特にスタジアムのお膝元である野津田は、神奈中バス(神奈川中央交通)の営業所や車庫があり、朝には町田市街方面へのバス(町26系統など)が1時間に10数本、発車していきます。利用者も多いものの、周辺道路は先述の芝溝街道、鎌倉街道も含めて片側1車線の区間が多く、朝晩の渋滞に入るとなかなか動きません。このため、「Z」ルートの中ほどに位置する図師町や、小山田桜台団地などからもモノレールに期待が寄せられています。また沿線には、幼稚園から大学まで合計で1万人前後の児童・生徒を擁する桜美林学園をはじめ、日大三高、野津田高校などもあり、通学需要も見込めます。
多摩センター~町田間の移動で見ると、現行の多摩都市モノレールの運賃では400円を超えるなど小田急より不利な面もありますが、町田市内での移動や、野津田などから多摩センターの移動手段と考えれば、棲み分けができると判断されたのかもしれません。
なお、遠回りなBルートが選ばれた理由としては、当初有力とみられていたAルートが「奈良ばい谷戸」などの水脈がある小山田緑地をトンネルで抜けるため、環境への懸念が払拭されなかったという事情もあります。
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