都営三田線22年ぶりの新型「6500形」登場 初の8両、分割もOK 現行6300形の今後は?

都営地下鉄三田線の新型車両「6500形」電車がお披露目されました。三田線初の8両編成、都営地下鉄初の「車両情報管理装置」搭載車と初物づくし。車外だけでなく車内もラインカラーの「ブルー」が使われています。

6300形は順次置き換え

 東京都交通局は2022年2月16日(水)、志村車両検修場(東京都板橋区)で都営地下鉄三田線の新型車両「6500形」電車を報道陣へ公開しました。

「6500形」は、1993(平成5)年から2000(平成12)年にかけて投入した6300形電車以来、22年ぶりとなる三田線の新型車両で、三田線では初の8両編成となっています。

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2022年5月14日より営業運行開始の都営地下鉄三田線用新型車両「6500形」(2022年2月16日、伊藤真悟撮影)。

 編成は西高島平方からTc1(1号車)+M2(2号車)+M3(3号車)+T4(4号車)+T5(5号車)+M6(6号車)+M7(7号車)+Tc8(8号車)の4M4T。Mは電動車、Tは付随車、Tcは運転台のある制御車です。整備時は4両+4両への分割と簡易運転台による自走を可能としています。

 車体はアルミニウム合金ダブルスキン構造として高い構体強度を確保。先頭部も含めてシンプルな箱型です。

 車内はすべての車両にフリースペースを設けたほか、乗降口脇のスペースを広くしてラッシュ時にスムーズな乗降を可能としています。そのためドア間の座席は6人掛けとなっています。さらに吊手や手すりの数も増やして、高さの低い吊手や荷物棚も設置。乗降ドアの車内側や床、優先席部を除く腰掛の表地や吊手は三田線のラインカラーの「ブルー」で統一されています。

 座席幅は6300形よりも約25mm広くして仕切り板は大型化。乗降ドア上には多言語対応の液晶モニターを設置し、地下鉄車内では無料Wi-Fiサービスを提供するなど、快適な車内空間を提供します。また、全車両に防犯カメラを設置してセキュリティを強化しています。

 車内照明にはLEDを採用しているほか、VVVFインバータ制御装置にSiC(炭化ケイ素)素子を一部に採用して省エネルギー化を図ります。また、走行中の車両各装置の動作情報を車両基地に伝送できる「車両情報管理装置」を都営地下鉄で初めて搭載しているのも特徴です。車両情報管理装置は、2022年度下期の稼働を予定しています。

 この「6500形」は2022年度末までに8両編成13本(104両)を導入、2022年5月14日(土)から営業運転を開始する予定で、順次6300形を置き換えていくことになります。なお、6300形の8両化はいまのところ予定はしていないとのことです。

【了】

【写真】デビュー表示もある! 6500形の外観と車内

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コメント

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5件のコメント

  1. 簡易運転台がついている現存車両は存在しますか?
    最近、簡易運転台を見たことも聞いたこともないので。

    • 引退間近ならば、東武200系ですね。
      簡易運転台とは少し違いますが、10両運用なのに運転台撤去せずに走らせている10030系とかはいます。

    • 北海道のキハ283系には付いていますよ。番台は忘れましたが…

  2. 8両化の資金のない埼玉高速鉄道㈱に譲渡したら如何でしょうか。

  3. どう見ても走る棺桶にしか見えない不吉な全体の姿である。
    山手線もそうだが、清々しい位、生理的に受け付けない外観
    しょぼすぎる側面のデザインはあまりにも酷すぎる。
    どうみても、あおなみ線のまんまパクリにしか見えない。
    せめて側面上部に新宿線みたいな太いラインカラーでも追加すれば
    ホームドアでも識別が容易になり、見た目も良くなると思うのだが。