「もう雪もないでしょ。タイヤ履き替えよう」で大迷惑の可能性も!? 春先ならでは「まさかのツルツル路面」事故注意の場所とは

春先はスタッドレスタイヤからサマータイヤへの履き替えが進みますが、これからGWにかけて、行先によっては先送りした方がよいケースも。路面に雪がなくても、「まさか!」の凍結に出くわしがちな場所があります。

「もう雪ないよね?」が大油断

 大雪のニュースが何度も駆け巡った2024~25年の冬もようやく明け、各地から桜の便りが届く時期となりました。冬の間、スタッドレスタイヤで過ごしたドライバーのみなさんも、そろそろサマータイヤに履き替えた、もしくは履き替えるタイミングを考えていることと思います。

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タイヤ交換のイメージ(画像:PIXTA)。

 もちろん、もう降雪の可能性がほぼなった関東以西の太平洋側に住んでいて、遠出をする予定がないという人は、サマータイヤへの履き替えても問題はないでしょう。しかし、これからゴールデンウィークまでの時期、行楽などで山間部をドライブする可能性がある場合は、もう少し待ってからのほうがいいかもしれません。

 そのひとつめの理由は、山間部ではまだ雪の可能性が残っていることです。

 じつは4月になっても、中部地方など標高の高い山岳部の気象は“ほぼ冬”が続いています。たとえば国道292号の渋峠(標高2172m、群馬県/長野県境)や国道299号の麦草峠(標高2127m、長野県)はゴールデンウィーク直前まで、冬季通行止めが続きます。

 ここまで標高が高くない国道17号の三国峠(標高1244m、群馬県/新潟県境)などでも、天気が下り坂の際、雨が雪に変わることは珍しくありません。もし峠の上り口で天気が雪になった場合は、ドライブの予定を変更するといった対応が可能ですが、上りはじめてから天候が急変し、路面に雪が積もりはじめると、サマータイヤでは進むことも戻ることもできない状況に追い込まれてしまうのです。

 そしてもうひとつの理由は、山間部では、雪が降っていなくても、凍結した路面に出くわす可能性がゼロではないことです。

 標高の高い山間部では、道路そのものはしっかり除雪されていても、路肩のすぐ外側は除雪された雪が高い壁になっていることもありますし、道路を外れた山林などには雪が残っています。

 こうした残雪は、日中の日差しにより次第に融け、水となって流れていきます。このとき、その一部が道路上に流れ出ることもあります。

 夕方となり、気温が下がってくると、こうして流れ出た水が冷やされていきます。とくに日中に日陰になっていた部分では、路面そのものの温度がそれほど高くなっていません。そのため流れ出た水が、路面上でそのまま凍ってしまうことがあるのです。

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