あさま山荘事件の“盾” 非ハリボテ装甲車の考え抜かれた形 警視庁「特型警備車」誕生秘話
ハリボテというなかれ 装甲車の考え抜かれた特徴&スペック
特型警備車は全長約7.5m、全幅約2.5m、全高約3.2m、車両総重量は12t超。上部に備えた放水装置の給水用として容量約1.5tの貯水タンクを搭載するほか、車体後部にはホース連接用の給水口も用意されており、車内には人員を最大14名、収容可能でした。
外観は、暴徒が車体上部へ昇らないよう、側面や後面は極めて垂直に近い形状をしており、かつ手足をひっかけるようなくぼみや突起物を徹底的になくしている点も特徴です。ウインドウ部分は防弾ガラス製であるものの、さらに起倒式の装甲パネルも増設されているほか、運転席と助手席には各々ペリスコープ(潜望鏡)も備えていました。
さらに、車体下部は暴徒にもぐられたり角材や鉄パイプなどを突っ込まれたりしないよう、破線状にカットした鉄板が付けられていました。
前輪はステアリングするため鋼板製ホイールカバーのみである一方、後輪は全面的に装甲板で覆っていました。ただ、このようなカバーは泥や石が挟まりやすく、日常整備もしにくかったため、大阪府警などでは前後ともカバーを外して運用していたそうです。
特型警備車は、後にベース車がT370型トラックに変わるなどのマイナーチェンジを受けつつ、計12台ほどが製作されています。
各種の映画やアニメにも警察車両として登場したりしてますね。
配色もねずみ色だけでなく白黒のツートンカラーだったりと見栄え良い配色だったりしてます。
佐々淳行の「危機管理のノウハウ」という本は、面白いし役に立つ。