なぜここまで爆売れ? エアバスA320が「世界一売れた旅客機」になったワケ-1987.2.22初飛行

空港いってこの機を見ない日はありません。

まさに“初物づくしの旅客機

 1987(昭和62)年2月22日は、ヨーロッパの航空機メーカー、エアバス(当時はエアバス・インダストリー)社のベストセラー機「A320」が初飛行した日です。A320は2022年現在、世界で最も売れている旅客機であり、この機の大ヒットによってエアバス社は、アメリカ・ボーイング社と“世界2大旅客機メーカー”として肩を並べる存在まで成長しました。

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元バニラエア・ANAのエアバスA320(乗りものニュース編集部撮影)。

 A320はエアバス社にとって、まさに“初物づくし”の旅客機でした。

 客席通路を2本もつ「ワイドボディ機」を主力商品としていた同社にとって、A320は初の通路1本でコンパクトな胴体をもつ「単通路旅客機」でした。この分野は開発時すでに、ボーイングの737シリーズ、ダグラスのDC-9/MD-80シリーズといった定番機が存在しており、エアバス社はこれに挑むべくA320に先端技術を盛り込みます。

 たとえばA320には旅客機としては世界初となる、パイロットの動きを油圧などではなく、コンピューター制御を用いた電気信号で翼に伝えるシステム「フライ・バイ・ワイヤ」を搭載(過去にも部分的に同システムが採用されていた型式はある)。このことで、重量やメンテナンスコストの削減を図りました。

 A320では「フライ・バイ・ワイヤ」の採用により、のちにエアバス社機のコクピットのトレードマークとなる、操縦席横に配置されたサイドスティックタイプの操縦かんが、初めて設置されました。

 初飛行直前の完成披露式典では、ウェールズの王子と王女、そして当時のフランス首相、ジャック・シラク氏などVIPゲストも参加。初飛行は、フランスのトゥールーズを出発し3時間23分のフライトだったと記録されています。操縦かんを握ったのは、ピエール・ボー機長(フライト部門副社長・チーフテストパイロット)をはじめとする、同社選りすぐりの幹部陣でした。

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コメント

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5件のコメント

  1. 単通路機両側3人掛けで、世界一の室内幅を誇る(B737より約17cm広い)。よって座席幅をゆったり出来る。記事ではこの点に触れていない。

  2. そもそもA320には元になったダッソーメルキュールという旅客機があったわけだし、記事ではこの事に触れていない。

  3. 機械翻訳なの?ウェールズの王子って、プリンス・オブ・ウェールズの訳?
    英国の皇太子のことですよ。

  4. 「プリンス・オブ・ウェールズ」「プリンセス・オブ・ウェールズ」はウェールズ公(=王族としての公爵を指すprince)及び公妃を意味し、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(UK)の王太子と王太子妃に与えられる称号です。
    当時の王太子と王太子妃はチャールズとダイアナですね。

  5. ありがとうございます。日本でも当初はANA(グループの航空会社を含む)で数機導入していましたが、現在では、ANAグループでは更なる大量導入、なんと言っても日本の2大LCC(peach,Jetstar)は両社共にA320シリーズを大量導入しています。このことから日本ではLCCの飛行機として馴染みがあるようですね。