「翼が胴体の上に載ったジェット旅客機」利点多いのになぜレア? 軍用輸送機では標準だが
まだあります現代の「高翼ジェット旅客機」
いまでこそ、ジェット旅客機は大小さまざまな種類が、さまざまな空港に発着していますが、ジェット旅客機が生まれた1950年代終盤、ボーイング707やダグラスDC-8が最初に飛び始めたのは、国際線が数多く発着する華やかな大空港でした。つまり、航空機の支援設備は整っており、高翼低床にする必要はありませんでした。
一方、滑走路も舗装されているか分からないようなローカル線を結んでいたのはプロペラ式のコミューター機。小さな空港で楽に乗り降りができ、石ころなどがプロペラに当たらない高翼機の方が扱いやすかったのです。
なお現代も高翼のジェット旅客機は皆無というわけではなく、たとえばかつての旧BAe146、現在製造が続けられているものだとアントノフAn-148/-158があります。ともに地方間を結ぶリージョナル・ジェットとして設計され、活用されています。
An-148/-158の製造メーカー、ウクライナ・アントノフ設計局(アントノフ・カンパニー)は、2022年3月にロシア軍により破壊されたと報じられている世界最大の飛行機An-225「ムリヤ」を手掛けた会社(製造はソ連時代)としても知られています。「ムリヤ」をはじめ、どちらかというと軍用輸送機のイメージがあるものの、実は旅客機も手掛けており、他社と比べて高翼ジェット民間機が多いのが特徴といえるのです。
ちなみに、An-148/-158は同社の高翼ジェット旅客機の最新鋭機で、アントノフによるとリージョナルあるいは近距離機で唯一、非舗装の滑走路で発着できる機種とのこと。高翼もリージョナル路線の環境にマッチした設計と考えられます。
現在はウクライナ自体が国難のさなかにあるものの、アントノフ設計局には「ムリヤ」以外にもこういったユニークな飛行機があり、航空産業でも際立った存在です。そういった意味でも一刻も早く戦火がやみ、アントノフ設計局がその本領を発揮できる日が来ることを祈るばかりです。
【了】
Writer: 相良静造(航空ジャーナリスト)
さがら せいぞう。航空月刊誌を中心に、軍民を問わず航空関係の執筆を続ける。著書に、航空自衛隊の戦闘機選定の歴史を追った「F-Xの真実」(秀和システム)がある。
騒音について触れられていないのは何故か
結局、なぜ低翼機が、主流になったのか、その理由は書いてないね。必要ないのはわかったけど高翼機と異なるメリットを書いてくれないと意味ない記事になると思う。
高翼式のジェット旅客機でドルニエDo328JETが触れられてないだと・・・?
いちばん知りたい、そもそも低翼機のメリットや何故主流になったのかが書いてない。
ネットの記事ではタイトルから焦点がずれたり、肝心な部分が書いてないことが多いような.......。
まあ、その程度の文章力の人しか書かないのだと思って流してはいるが、つい最後まで読むとがっかりしてしまう。
タイトルの答え無い!
杜撰な記事ですなぁ。航空ジャーナリストなんでしょ?もっと経緯とか盛り込んでほしかったな。
低翼式には欠点があり高翼式には利点がある。伝統的に低翼式だが輸送機だけは高翼式に進化した。って読めますね。浅ッ