「翼が胴体の上に載ったジェット旅客機」利点多いのになぜレア? 軍用輸送機では標準だが

むしろ輸送機が変化? 翼の位置が変わった経緯

 冷戦時代、旧ソ連と対峙したアメリカは、戦略戦術双方に輸送力を必要としました。戦時中にC-54/R5DやC-69、戦後はC-124もあったアメリカ軍ですが、1944年に高翼低床型のC-82を初飛行させます。低い床は一目見て荷物の積み降ろしに便利で、脚も短い分頑丈にでき不整地での着陸に対応できます。改良型のC-119も、1949年に初飛行したC-123もこのスタイルでした。

 これらの姿を受け継ぎ、1954年に初飛行したC-130によって、高翼低床のスタイルは輸送機に決定づけられました。小が大を制するようにC-133も高翼低床に。その後ジェット機のC-5、C-141、C-17といったジェット輸送機も、高翼低床が採用されました。

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在日アメリカ軍の横田基地や嘉手納基地などにもたびたび飛来するアメリカ空軍のC-5「ギャラクシー」(画像:アメリカ空軍)。

 つまり、ジェット機においては、旅客機は比較的クラシカルなスタイルを踏襲し低翼式をそのまま採用する傾向が多かったのに対し、輸送機の方が環境にあわせ高翼機ばかりになり、低翼機を見なくなったといえるでしょう。

 こうしたジェット旅客機の低翼スタイルの一般化は、草創期のジェット旅客機が置かれていた環境にも目を向ける必要があります。

【写真】日本じゃ見ないユニーク形状! アントノフ「高翼ジェット」を色んな角度から

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コメント

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6件のコメント

  1. 騒音について触れられていないのは何故か

  2. 結局、なぜ低翼機が、主流になったのか、その理由は書いてないね。必要ないのはわかったけど高翼機と異なるメリットを書いてくれないと意味ない記事になると思う。

  3. 高翼式のジェット旅客機でドルニエDo328JETが触れられてないだと・・・?

  4. いちばん知りたい、そもそも低翼機のメリットや何故主流になったのかが書いてない。
    ネットの記事ではタイトルから焦点がずれたり、肝心な部分が書いてないことが多いような.......。
    まあ、その程度の文章力の人しか書かないのだと思って流してはいるが、つい最後まで読むとがっかりしてしまう。

  5. タイトルの答え無い!
    杜撰な記事ですなぁ。航空ジャーナリストなんでしょ?もっと経緯とか盛り込んでほしかったな。

  6. 低翼式には欠点があり高翼式には利点がある。伝統的に低翼式だが輸送機だけは高翼式に進化した。って読めますね。浅ッ