実現なるか「下関北九州道路」 関門海峡に橋もう1本 現地どうなってる?

関門海峡に新たな橋を架ける「下関北九州道路」の計画が実現に向けて動いています。1990年代から政争の具にもなってきたビッグプロジェクトですが、いま、その必要性が高まっているようです。

渋滞緩和効果より「とにかく代替路を!」の声

 下関側は、市内の西側、日本海沿いをいく旧彦島有料道路(山口県道252号)に接続するとされています。この道路の彦島側末端部はトンネルになっていますが、そのトンネルが通る丘陵づたいに海峡へつなぐと見られ、集落や市街地を避け生活への影響が抑えられるルートとされています。

 ただ、中国道の下関ICと国道2号関門トンネルの下関側坑口が隣接しているのに対し、旧彦島有料道路はやや離れており、そこまで一本道でもありません。特に下関ICから旧彦島有料道路までどのように道を整備して迂回を促すかが、ひとつの課題になるかもしれません。

 海峡部は約2.2kmのつり橋とされています。活断層の影響を考慮したものだそうです。

 北九州側では、小倉駅から北西、日明(ひあがり)地区の埠頭に取りつき、高架の有料道路である北九州都市高速に接続する見込みです。岸壁から都市高速の方へ延びる広い臨港道路が活用されそうです。

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国道2号関門トンネル。開通から64年が経過している(乗りものニュース編集部撮影)。

 下関北九州道路の整備により、下関・北九州両市中心部のあいだの移動時間は現状の門司港回りより7分短縮、両市間を30分で移動できる圏域は、現況21万人は59万人に拡大、国道2号・3号の渋滞緩和にも期待がかかっています。

 ただ、それ以上に「特に重視すべき」と一般からのアンケートで回答が多かった政策目標が、関門トンネルや関門橋の代替路確保という点です。トンネルは1958(昭和33)年、橋は1973(昭和48)年の開通で、いずれも老朽化が進行しており、補修工事もしばしばです。事故などでどちらかが通行止めになった際に大渋滞が発生し、苦い経験をした人も少なくないようです。

 かつては、下関北九州道路とほぼ同ルート(彦島~日明)に関門海峡フェリーが運航されていましたが、2011(平成23)年に休止しています。本州と九州を結ぶ2本だけの“血管”に、もう1本バイパスが通るでしょうか。

【了】

【地図/写真】下関北九州道路の位置と現地の様子

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