電動バイクの「交換式バッテリー」一気に普及へ? ENEOSと二輪4社で新会社 GSなどにステーション

対応のバイクは増えるのか?

 ガチャコが調達するバッテリーは、前出したホンダの「モバイルパワーパック e:」です。そうしたこともあり、ガチャコの出資比率はENEOSが51%、ホンダが34%、他3社は5%ずつとなっています。

「最初は商用車に向けたサービスになると思います。個人の方でも、たとえばデリバリーなどで商用利用される方などを視野に入れています」(ガチャコ 渡辺さん)

 このため、まずは法人の利用が見込めるところへステーションを展開していくそうです。

 交換式バッテリーのシェアリングサービスは、ガソリンスタンドにとっては新ビジネスに、ユーザーにとっては充電時間の長さや、「出かけた先で電欠したらどうするのか」という不安を解消するものになる可能性があります。さらにホンダからは、「電動バイクをガソリン車と同コストで提供するのは現状では難しい。(ガチャコのサービスは)それを解決する手段だ」という見解も聞かれました。

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ガチャコが考えるバッテリーの活用・循環イメージ(ガチャコの動画より)。

 このように交換式バッテリーの開発やサービス展開は、バイクメーカー各社の協調領域として進みましたが、機体の開発は「競合領域」だといいます。

 とはいえ現状、国内にある交換式バッテリーのバイクは、前出の通りリース販売しているホンダ「ベンリィ」「ジャイロ」「PCX」の電動モデルのみ。また海外においては、日本と同じく複数社で独自の標準仕様をつくっていく動きもあります。

 出席した二輪各社からは、交換式バッテリーのバイクを「開発をしていく予定」といったコメントはあったものの、具体的な機種や時期については各社とも言及を避けました。

【了】

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