核兵器の使用は違法や否や? 国際司法裁判所もキレが悪い極限状況での選択

いまだ核兵器保有の全面禁止は実現できていませんが、そもそもその使用や、それによる威嚇などは国際法上、違法ではないのでしょうか。人類がどのように核兵器と向き合ってきたか振り返りつつ、ロシアがおかれた状況を見ていきます。

そもそも核兵器って法的にどうなの?

 一般的な通常兵器と異なり、圧倒的な破壊力と放射線による被害をもたらす核兵器の使用は、法的にどう位置づけられるのでしょうか。これに関するひとつの指標となるのが、1996(平成8)年にICJ(国際司法裁判所)が下した「核兵器の威嚇または使用の合法性に関する勧告的意見」です。

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極超音速ミサイル「キンジャール」発射訓練の様子。ロシア国防省公開映像より(画像:ロシア国防省)。

 この勧告的意見の内容を概観してみると、まず、核兵器の威嚇や使用それ自体を包括的かつ一般的に禁止する条約や慣習国際法は存在しないことが確認されています(ただし、その後2021年には核兵器禁止条約が発効しています)。そのうえで、核兵器の威嚇や使用について、「国連憲章2条4項に規定されている武力行使禁止原則に反するものや、同じく51条の自衛権の行使の要件を満たさないようなものは違法となること」「核兵器の威力などに鑑みて、国際法の規則のうち、特に民間人などの文民を攻撃目標としてはならないという原則や、戦闘員に無用な苦痛を与えてはならないという原則など、人道法上の原則や規則に一般的には反すること」が確認されました。

ICJが残した「含み」とは

 上記の勧告的意見で、ICJは核兵器の威嚇または使用が国際法の規則に「一般的には反する」ことを確認しましたが、しかしこの表現には含みが残されています。というのも、これに続いてICJは次のように述べているのです。

「裁判所は、国家の生存そのものが危うくされるような『自衛の極限状態(extreme circumstance of self-defence)』においては、核兵器の威嚇または使用が合法か違法かについて確定的に結論することはできない」

 つまり核兵器の威嚇や使用は、人道法の原則や規則などに一般的には反するものの、国家の存亡そのものが危うくなっているような状況では、その(反するという)判断が不明確になるということです。ICJのこの判断には批判もありますが、まさに核兵器に関する国際社会の複雑な状況を反映した一文と考えられます。

戦術核兵器を懸架するF-15E「ストライクイーグル」

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コメント

2件のコメント

  1. 核兵器を使用して勝利すれば正義、敗北すれば悪

    ただこれだけの事かと思いますよ

    • 現代のアメリカ人はそんな事言わなくなったんですよ。昔の人の考えですよ。

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