何のため? 道路脇に「ポツンと橋脚」東京圏3選 30年経て動き出した計画も

横浜&湾岸の「ポツンと物件」

 神奈川にも「ポツンと物件」があります。

横浜「環2」のポツンと橋台

 横浜の環状2号線は、海沿いの磯子(国道357号)から東戸塚、新横浜などを経て鶴見区の末吉橋に通じる環状道路です。

 この道路沿い、2019年に開業した相鉄・JRの羽沢横浜国大駅(神奈川区)の南側には、道路の両側に巨大な橋台と思しきコンクリート構造物が、かれこれ10年ほどポツンと立っています。

 橋台は、ここから北のJR横浜線 鴨居駅(緑区)方面と環状2号線を結ぶ都市計画道路「羽沢池辺線」のものです。環2にはインターチェンジ構造で接続する予定で、環2号をまたぐランプのために設けられています。

 ここを含む羽沢池辺線の「羽沢・菅田地区」約3.2kmは1993(平成5)年から事業が始まっていますが、2020年度末の時点で事業進捗率(総事業費の執行率)は44%となっています。

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横浜の環状2号線北行き沿いに立つ橋台。奥に羽沢横浜国大駅の屋根が見える(画像:Google)。

首都高湾岸線のポツンと橋脚

 首都高湾岸線の川崎市東扇島地区を走っていると、2022年現在、両側に橋脚が見えます。ただ、湾岸線の北側と南側とで、その橋脚の位置がややズレているのです。

 この橋脚は、国が2009(平成21)年度から直轄で建設を進めている「川崎港 東扇島~水江町臨港道路」の橋脚。川崎港海底トンネルに次ぐ、東扇島と本土側とを結ぶルートになります。

 この道路計画は、水江町から京浜運河をまたぐ斜張橋を架けて東扇島へ取りつき、湾岸線の北側でアプローチ道路が二手に分かれます。

 東扇島側アプローチ道路の1本は湾岸線に並行する国道357号の東行き(湾岸線の北側)へ接続、もう1本は湾岸線を越え、川崎港コンテナターミナル近くの臨港道路に接続する予定です。湾岸線の北側と南側とで橋脚の位置がズレているのは、北側で橋が二股に分かれるためです。

 この臨港道路は2024年3月の開通が予定されており、橋脚などの下部工はおおむね完了しています。今後、中央径間(主塔と主塔のあいだの長さ)525mという横浜ベイブリッジより長い径間長の斜張橋や、首都高をまたぐ橋桁が架けられていきます。

【了】

※一部修正しました(4月10日15時17分)。

【ポツンと橋脚を使う道路計画 画像で見る】

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コメント

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2件のコメント

  1. 誤:「八潮白鳥」交差点
    正:「八条白鳥」交差点

    • ご指摘ありがとうございます。修正しました。