「使用済みの食用油」でエアバス巨大機「A380」飛ぶ 次世代燃料「SAF」100%で3時間
フライトに使用されたA380も、特別な機体です。
A380初号機でフライト
ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスは2022年3月、総2階建ての胴体をもつ同社の超巨大旅客機「A380」で初めて、100%SAF(持続可能な航空燃料)を搭載してのフライトを実施しました。
「SAF」は化石燃料以外を原料するジェット燃料で、たとえば動植物油脂や廃食油、都市ゴミなどを原料に製造されます。従来の燃料と同等のクオリティや規格を維持しながらも、原料がエコなぶん、二酸化炭素排出量の削減効果が加わります。今回はこの燃料を100%用いて、エアバス社の拠点であるフランス・トゥールーズのブラニャック空港から約3時間フライトしました。
SAFはフランスのトタル・エナジーズ社から供給されたもので、使用済み食用油を始めとする廃脂肪分から作られたものとのこと。テストに使用されたA380は製造初号機、シリアルナンバー「MSN001」の機体でした。ちなみに「MSN001」は今後、エアバスが2035年までに開発を進める、「ゼロエミッション航空機」のエンジンをテストするための実験機「ZEROeデモンストレーター」へ改修が進められる予定です。
【了】
コメント