淀川に架かる橋「まるまる架け替え」阪神なんば線で工事中 新ホームも出現

橋を架け替えるだけではない

 橋梁架け替えを含む事業区間は全長約2.4kmに及び、福駅と伝法駅を含む地上区間が高架化されます。これにより、阪神本線との分岐駅である大物駅から淀川を渡って伝法駅の南側までがすべて高架となります。

 福駅はいったん駅を東側にずらし、仮設ホームで営業する計画です。2022年4月現在、西九条方面のホームの裏に、その仮設ホームとバラスト、線路が姿を現しています。改札口は仮設ホーム側に設けられ、現在のホームからは仮設の連絡路が渡されている形となっています。

 国土交通省が発表した概略工程表では、淀川橋梁の完成が2026年度。電車はまず新しい橋を走るようになり、さらに両岸側の高架工事は2031年度まで続けられます。現在の旧橋梁の撤去は、事業の最終段階として2029~2032年度に行われる計画となっています。
 
 先述のとおり桁高が7mも上がることもあって、新しい橋の橋脚は、電車からも見上げるほど高くそびえ立っています。橋脚1本あたりが受け持つ荷重は単純計算で3~4倍になるため、奥行きも横幅も現在の橋の数倍に。また、現在の橋は中ほどの橋桁にだけトラスがあるのに対し、新しい橋は全面的にトラスが設置される計画のため、橋の印象はガラッと変わることになりそうです。
 
 100年間大阪の街にあった、まるで「水面を渡る」ように電車が走る風景は、見納めの時が近づいています。

【了】

【淀川橋梁「全面架け替え」工事の様子】

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コメント

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1件のコメント

  1. 車両だけ見ていたら、まるで近鉄の路線のようです。