懐かしの山手線205系、その後どうなった? 国鉄のコスパ電車はいかに重宝されたか

国鉄が山手線で使用していた103系を捻出するために投入したステンレス車体の通勤形電車205系。その後、E231系500番台の登場で205系は各地に分散しました。2代前の山手線、いまどこで走っているのでしょうか。

山手線の205系は車両番号に法則あり

 現在、JR東日本の山手線ではE235系電車が使われていますが、その2代前は205系電車が使われていました。

 205系は、国鉄時代の1985(昭和60)年に登場した通勤形電車。それまで山手線で使われていた103系電車を横浜線と武蔵野線の輸送力増強に充てるために投入されたものです。

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山手線で使われた205系。写真は10両編成時代でスカート(排障器)取り付け前の姿(1990年、伊藤真悟撮影)。

 当時は中央線に201系電車が投入されていましたが、国鉄はさらなるコストパフォーマンスを図るため、山手線へは201系ではなく、車体を軽量ステンレスとして界磁添加励磁制御という制御方式を採用した新形式の205系を投入したのでした。

 山手線用の205系は、最初に投入された第1編成から第4編成までは「量産先行車」とも言われ、車体側面の窓は上段が下降して下段が上昇する2段窓(通称:「田窓」)でした。しかし、第5編成からは一段下降式の窓に変わり、車体側面のイメージが変わりました。

 JR化後の1988(昭和63)年6月までに第60編成まで投入されましたが、JR東日本になってから投入された山手線の205系は第35編成から第40編成が欠番となりました。これは、国鉄時代に東海道・山陽本線(京阪神緩行線)に投入された205系の先頭車の番号が35から38で番号の重複を避けることと、編成番号と編成内の車両番号の法則を保つためだったからです。

 具体的には、先頭車の車両番号=編成番号で、編成に2両組み込まれる付随車(サハ205形)の車両番号は編成番号×2とそのマイナス1。電動車(モハ205形・モハ204形)の車両番号は編成番号×3とマイナス1、マイナス2というものでした。

 そのため、山手線に投入された205系は10両編成54本の計540両です。

【写真】山手線205系 国鉄時代からの足跡をサッと見る

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