「ANAのみかん農園」愛媛に誕生…なぜ航空会社が? 新たな「飛ばないビジネス」の経緯

「ANA農園プロジェクト」中心には1人のCA

 なお、このプロジェクトではANAのCA(客室乗務員)の黒川さゆりさんが、ANAあきんど松山支店へ出向し、各種の企画を展開しています。これまで同氏を中心に、ふるさと納税の返礼品に「伊予柑の木1本まるごとオーナー制度」を用意する、ANA国内線プレミアムクラス機内食に「ANA農園」の管理を手掛ける石丸農園(松山市堀江)の伊予柑を使ったデザートを登場させるなどの取り組みを実施してきました。黒川さんによると、松山で働くANAのメンバーが自ら整備に携わった農地もあるとのことです。

 またANAでは、3700万人いるマイレージ会員を対象にこのプロジェクトのクラウドファンディングも行われ、農園整備費などの支援者を集めるなどの活動を実施。今回の「ANA農園」の植樹式ではこの支援者も参加し、120本を超える伊予柑が植えられています。

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ANAあきんどの黒川さゆりさん(2022年4月、乗りものニュース編集部撮影)。

 なお、この「ANA農園」は約1000平米で、整備は石丸農園が実施したとのこと。以前の状態を知る黒川さんは「私達で別の土地を整地したときもかなり大変だったのに、この地はもともと、それ以上に荒れていました。『こんなに変わったんだ』という感動と『耕作放棄地を増やさないようにしなければ』という思いになりました」と話します。

 ANAあきんどの菅谷とも子社長は「石丸農園の『未来の子どもたちに美味しいみかんを食べてもらいたい』という思いは、私たちも一緒です。私たちの持っているツールでお役に立てるということがわかったので、成功事例を横展開し日本のなかで貢献していきたいです」とコメントしています。

 ちなみに、このたび植樹された木々にみかんが成るのは、3~4年を要するとのことです。

【了】

【大違い!】開墾前の荒ぶった「現・ANA農園」など

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