高射機関砲復活の目はあるか 独「ゲパルト」ウクライナへの供与でにわかにざわめく

ドイツがウクライナ支援として提供を決めた「ゲパルト」自走対空砲は、文字通り冷戦時代の遺産です。実はドイツでは退役して10年以上になるのですが、それでもこうして白羽の矢が立ったのには、それなりの理由があるはずです。

冷戦期生まれの兵器高射機関砲が通用する場面はあるのか?

 運用開始からのち、時代が進むにつれて「ゲパルト」の射撃管制装置やレーダーはバージョンアップされたものの、攻撃ヘリコプターが搭載する対戦車ミサイルの射程が伸びて、35mm高射機関砲の有効射程5.5kmより遠くからアウトレンジされるようになり、またレオパルド1の車体では現代の戦車に随伴する機動力が不足しているなどの理由により、ドイツ陸軍では2010(平成22)年以降、第一線を引いて予備保管扱いとなりました。そのように余剰となった戦車や装甲車をドイツは積極的に輸出しており、「ゲパルト」もブラジル、ヨルダン、ルーマニアへ輸出され、まだ現役にあります。

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パレードに参加するルーマニア陸軍の「ゲパルト」(画像:ルーマニア陸軍)。

 今回、ウクライナ支援として送られることになった「ゲパルト」ですが、ロシア空軍を相手に冷戦時代生まれの対空砲が通用するのでしょうか。

 空軍力は圧倒的にロシアが有利のはずですが、その行動は侵攻開始からこのかた、ずいぶんと抑止されています。その要因は、周辺を監視飛行するNATOの早期警戒管制機がロシア空軍をモニターし、その情報をウクライナ軍がうまく活用して中・長射程対空ミサイルを運用しているから、という見方があります。ロシア空軍は、離陸すればすぐ対空ミサイル網に捕えられることがわかっており、飛ぶに飛べないというわけです。その意味でウクライナ軍の対空システムは現状、有効に機能しているといえます。

 それでも民間サイトによると、ウクライナ軍は43基前後の対空ミサイル発射機を失っています。保有数は開戦前で450基前後とされており、少なくない損害で徐々に減衰していることは間違いありません。

 そこで「ゲパルト」の出番、といいたいところですが、しかし「ゲパルト」では、その穴埋めはできません。

【写真】ド派手に空を焦がす「ゲパルト」の夜間射撃

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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コメント

1件のコメント

  1. 飛行機を追い回す機関砲の動画が出回っているが、有人機が一生懸命逃げると中々当たらない。ドローンは回避行動はやらないからうまく当たるんじゃないかな。

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