空自小松のF-15墜落 原因は「バーティゴ」と推定 事故調査結果でる

再発防止策も打ち出しています。

事故から約5か月 調査結果発表

 航空自衛隊航空幕僚監部は2022年6月2日(木)、1月に小松基地所属のF-15戦闘機が墜落した事故について、調査結果を発表しました。

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消息を絶った航空自衛隊のF15戦闘機(空自小松基地の公式ツイッターより)。

 この事故は1月31日夕方、同基地を離陸した飛行教導群のF-15DJが日本海沖で消息をたち、見つかった浮遊物などから墜落と断定されたもの。2月11日、13日に操縦者2名がそれぞれ海中で発見され、死亡が確認されています。

 事故原因については、離陸後、雲中における上昇旋回の途中において、事故機の右ロールが過大となるとともに、徐々に機首下げ姿勢となり、その後、高度が急速に下がっていることに対し、事故機の前席・後席操縦者の認識が遅れ、回復操作を行ったものの間に合わず、墜落に至ったと推定されました。この状況から、操縦者が「空間識失調」、いわゆる「バーティゴ」の状態にあった可能性が高いとされています。

 また、レーダー操作などに意識を集中させていたため、回復操作が行われるまで、事故機の姿勢を認識していなかった可能性があるということです。

 航空幕僚監部は再発防止策として、空間識失調に関する教育・訓練の強化のほか、警報などで操縦者の認知を回復したり、機体が自動的に衝突を回避するシステムの調査研究を進め、適時適切に搭載していくことなどを挙げています。

【了】

【画像で見る】墜落までの機体の動き

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