朝鮮戦争支えた国鉄「レッドボール・エクスプレス」とは 日本最大の軍事輸送は“戦後”に

1950年6月25日、北朝鮮軍の奇襲で朝鮮戦争がはじまりました。米韓軍を中心とした国連軍が北朝鮮軍と戦うため、日々消費される膨大な物量を支えたのは、兵站基地となった日本の鉄道輸送網でした。

「レッドボール・エクスプレス」出発

 国鉄は日本国内各所から朝鮮半島への玄関口となる北九州各港湾へ、さらには爆撃へむかう在日アメリカ空軍の横田、立川、岐阜、芦屋、板付の各飛行工場へ武器・弾薬・軍需物資を送り届けましたが、GHQはさらに第8010鉄道司令部を通じて、急行軍用貨物列車の運行を命じました。

 当時、アメリカ軍の輸送の中心は、京浜地区でした。とくに横浜駅から、赤レンガパークがある新港埠頭をへて大桟橋の間、現在MM21地区として知られる1980年代後半に再開発された地域は、港湾と鉄道輸送の重要な結節点でした。ここには多数の線路が敷かれ、貨物駅も、瑞穂(現在も埠頭の大部分はアメリカ軍が使用)、東高島、高島(車両基地となる高島機関区と操車場も併設)、表高島、東横浜、横浜港(旅客駅でもある)と狭い地域に蝟集していました。

 このうち、桜木町駅の北に隣接する東横浜駅は、第8010鉄道司令部や第8軍司令部(横浜税関ビル)からほど近いこともあり、なかば在日アメリカ軍専用駅となっていました。

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横浜エアキャビンから桜木町駅方面を望む。この奥の一帯が東横浜駅だった。右は同駅から横浜港駅に通じていた貨物線を歩道化した「汽車道」(乗りものニュース編集部撮影)。

 そして、横浜港、そして京浜工業地帯にある各埠頭駅に陸揚げされた軍需物資のうち、緊急性が高い物を、この東横浜駅に集め、九州の佐世保までノンストップで運行、そこから専用の貨物船で釜山まで運ぶという陸海一貫の急行貨物便が設定されたのでした。それが「レッドボール・エクスプレス」、国鉄側は「ロケット急行便」と呼ぶ列車でした。

 レッドボール・エクスプレスの愛称は、おそらく第2次世界大戦の後半、フランスで行われたパットン第3軍への専用道路を使った自動車輸送を念頭においたものでしょうが、もともとはアメリカの大手配送会社の名前でもありました。

【朝鮮戦争の物資は「みなとみらい」から】「横浜の貨物駅群」地図で見る

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コメント

1件のコメント

  1. 戦争は物量だよ、兄貴ぃ。

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