「CAの高齢化が気になる」株主からのキワドい質問にANA幹部どう回答? グループ株主総会

SAF利用で運賃は上がるのか? その回答は

――SAF(持続可能な航空燃料。原料に使用済みの食用油などを用いる。環境には良いが、コストが高い)について。将来的にサーチャージ制度を導入するなど、旅客の運賃に転換されるのか(株主の男性。内容は一部抜粋)。

ANA幹部「SAFはCO2の大幅の削減ができる一方、価格は現在のジェット燃料の最大10倍程度と、特にコストについては、現行とのギャップがあります。いかに国産SAFを作っていくかなど、価格を埋める努力が必要です。世界的に見ると、SAF利用による航空券への運賃転嫁の話が出ています。運賃への転嫁は、世の中の意識変容などを中長期的に見て検討していきますが、まず自社で努力をする方向です」

ANA井上慎一社長「経営は厳しい状況ではありますが、環境への取り組みについては積極的に投資を進めていきます。運賃転嫁については、実は世界的な課題となっており、国によっては、SAF利用で高くなった運賃を政府が支援(し埋め合わせ)するという仕組みもあるようです。現在、産業横断・官民共同で取り組みに向け、話し合いを進めているところです」

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ANAホールディングスの芝田浩二社長(乗りものニュース編集部撮影)。

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 なお、グループで保有する旅客機の構成を今後どう変更していくのかについては「安全性・快適性・経済合理性・現有機との親和性をみながら、十分に議論を重ねていく」、好調が続く貨物事業拡大のため、追加機材を購入するのかという質問には「旅客機の運休や海運(の停滞)などは一時的な要因とも考えられる。追加機材の購入は旅客機のコンビネーションを見て判断していきたい」などと回答しています。

「需要は戻りつつありますし、長く暗いトンネルの先にようやく明るい光が見えてみたと考えています。また、コロナ禍でコストカットなど進め、うち1300億は恒久的に削減できる費用であるなど、ANAグループは筋肉質な企業に変革を遂げつつあります」。ANAホールディングスの芝田社長は次のように話します。

 株主へ配当は、コロナ禍で経営立て直しのさなかということもあり、今回は無配に。芝田社長は「可能な限り復配できるよう構造改革を進める」としています。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. なぜ見出しと内容が不一致なのか。