【空から撮った鉄道】明治時代の古豪機関車の息吹を感じる 明治村9号機

北は北海道から南は九州まで、動態保存機となっている蒸気機関車があちらこちらで走っています。その中で愛知県の博物館明治村では、園内鉄道とはいえ明治時代に製造された輸入機関車が動態保存されています。1912(大正元)年製の9号機を空撮しました。

この記事の目次

・動態保存の12号機は車齢148年
・12号機は修繕中で運休だったが
・3両の客車もかなりの年代物

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動態保存の12号機は車齢148年

 今年(2022年)は、日本で鉄道が開通してから150年の節目です。黎明期は輸入に頼っていた設備が純国産化となり、蒸気機関車は新幹線へと、我が国の鉄道は目まぐるしく発展してきました。

 150年前の1872(明治5)年、英国から輸入されたタンク式蒸気機関車が二軸の客車を牽引して、新橋~横浜間を走りました。その時の機関車は鉄道博物館や桜木町駅の施設「CIAL桜木町ANNEX」で静態保存され、往時を偲ぶことができます。どんな汽笛が鳴ってどんな音を奏でながら走ったのか、想像の域を出ないかと思われますが、実は愛知県の博物館明治村では、似たタイプの機関車「12号」が園内の保存鉄道として動態保存されています。

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SL東京駅を発車した9号機関車けん引の列車が木々のあいだを抜けてSL名古屋駅へと向かう(2022年4月1日、吉永陽一撮影)。

 12号は1874(明治7)年、英国シャープ・シュチュアート(Sharp Stewart & Co.)製。23号機として新橋~横浜間を走りました。その後は165号へ改番。尾西鉄道へ売却時に12号機となり、尾西鉄道は名古屋鉄道(名鉄)へ合併。名鉄で1957(昭和32)年まで活躍した働き者でした。その後、「犬山ラインパーク」で静態保存されましたが、「博物館明治村」が開園する際に収蔵され、動態保存機となって現在に至ります。

12号機は修繕中で運休だったが

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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