「電動キックボード飲酒運転」急増 飲食店側もシャレにならない! シェアリング一部利用停止
新しい乗りもの、交通ルールどう伝えるか
協力を依頼されたワイン&カフェ「Sai」(サイ)の福泉栄治店長は、こう話します。
「飲酒運転の防止は、警察とシェアサービスの事業者、我々のような飲食店が三位一体で取り組んでいかないとだめだからね」
電動キックボードの利用は「昨年比で10倍以上」(Luup岡井社長)と、好調です。今後。2年以内の改正道交法が施行されるタイミングでは、シェアサービス以外にも個人所有の電動キックボードや、それ以外の新しい乗り物も増えることが予想されます。
そうした状況で、電動キックボードの飲酒運転が急増しました。東京都内では2022年6月末で23件。現行法では電動キックボードにも運転免許が必要であり、重大な違反といえます。
冒頭の利用制限のほかにも、Luupはスマホのアプリを立ち上げた時に違反走行の注意喚起を新たに加えました。また、Luupのサービスは事前にスマホで交通ルールに関するテストを受けて全問正解しなければ利用できない仕組みですが、そのテストも警察庁などの監修を受け内容を刷新、難易度を上げていく方向です。
「法改正に伴って電動キックボードが市場に増えていく前に、黎明期である今、しっかり正しいルールを知っていただく努力を尽くす必要がある」(Luup岡井社長)
改正道交法が施行されると、電動キックボードなどの「原動機付自転車(特定小型)」は、16歳から免許不要で運転できるようになります。原付免許必須で免許教育が行き届く今、交通ルールの浸透が求められています。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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