異形のステルス爆撃機 B-2「スピリット」初飛行 - 1989.7.17 配備先はただ一か所

冷戦終結&ソ連崩壊で調達数は大幅削減

 B-2爆撃機の開発は1978(昭和53)年から始まりましたが、情報漏洩を防ぐため極秘で進められ、公になったのは完成を目前に控えた1988(昭和63)年になってからでした。その後、同年11月22日に最初の機体がロールアウトします。

 初飛行は当初、1987(昭和62)年に計画されたものの遅延し、1989(平成元)年7月15日に予定されます。しかし燃料系統のトラブルを解決するため再び後らされ、2日後の7月17日にエドワーズ空軍基地(カリフォルニア州)で成功。各種テストののち、1997年4月より運用を開始しました。

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離陸寸前のB-2爆撃機。前方から見るとその形状の異様さがまた際立つ(画像:アメリカ空軍)。

 ただ、その間に冷戦が終結し、旧ソ連も消滅したことで、計画当初の132機製造の予定は大幅に縮小され、試作機を含め21機のみで生産は打ち切られました。またコストと機密の観点から、アメリカ空軍以外に導入した国はなく、全機が本土中西部のミズーリ州にあるホワイトマン空軍基地に集中配備されています。

 ちなみにB-2の愛称は「スピリット」。ただ機数が少ないため、1機ごとに「スピリットオブ〇〇」と名付けられています。

【了】

【B-52やB-1とともにフライト】米空軍が使う戦略爆撃機3種を比べて見たら

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