軽EVは“軽以上の何か”なの? 日産サクラ試乗 「でも軽だし…」な人への回答

日産初の軽EV「サクラ」を試乗。補助金の効果もあり、最初のEVとして導入しやすい価格が実現し、なおかつ性能はガソリンの軽自動車をしのぐ、との評判もあります。軽を敬遠するユーザーの懸念点は、解消されているのでしょうか。

航続距離じゃガソリン軽に負けますが…

“電費”はどうでしょうか。サクラは一充電あたりの航続距離が180km(WLTCモード)となっています。デイズのガソリン車(自然吸気エンジン)は、タンク容量が27Lで燃費が21.2km/L(WLTCモード)なので、単純計算すると1回の満タン給油で572.4km走行できることになります。これは完全に、サクラの負けです。

 ただし、1回の充電と給油の経費を比較すると、その差は歴然。サクラは自宅での普通充電で、東京電力エナジーパートナーズの「スマートライフS/L」という電気料金プランで昼間に充電すると、満充電までにかかる電気代は516円、夜間充電なら355.6円。デイズはレギュラーガソリン価格が160円とすると、満タンで4320円かかります。走行距離1kmあたりのコストはサクラが約2.9円(昼間)、デイズが約7.5円という結果です。軽のランニングコストはただでさえ抑えられますが、サクラならさらに抑えられ、コストでも軽を超えたといえそうです。

 サクラは普通充電、急速充電のどちらにも対応しており、充電口は右リアフェンダー付近に2つ並んで設置されています。充電にかかる時間は2.9wの普通充電にて満充電まで約8時間、30kW以上の出力の急速充電にて、80%までが約40分。通常は自宅での普通充電をメインに使う方が便利なので、充電器の設置が必要です。

 充電器は最もリーズナブルなコンセントタイプで約6万円前後(工事費等込み)。壁掛けのボックスタイプだと、15万円前後が主流となっています。この費用は軽のガソリン車なら不要ですが、自宅の近くにガソリンスタンドがない地域や、給油をするのが面倒だと感じる人にとっては、最初に出費こそかさむものの、その後ずっと自宅ですぐに充電できる手軽さが大きな魅力です。

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サクラと筆者。全高は1655mmで、ワゴンRやムーヴキャンバスと同等。

 ということで結論。サクラに試乗して軽並みだと感じたところは、ボディサイズに関わる室内や荷室の広さのみでした。内外装の質感、センスの良さ、パワフルかつ快適な走り、そしてコストが抑えられるところまで、サクラは軽を超えたと言い切りたいと思います。

【了】

【後席の広さ「フーガ並み」ってマジ!? 日産サクラ 写真で見る(79枚)】

Writer:

カーライフ・ジャーナリスト。20年以上に及ぶ国内外での取材経験を生かし、雑誌・ウェブサイト・TV・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、安全&エコドライブのインストラクターも務める。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(2006年〜)。現在はYoutube「クルマ業界女子部チャンネル」でもユルく楽しいカーライフ情報を発信中。

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