目立たないけど凄い! 「駐機中の旅客機に電源供給する車両」もEV化? AGP社が試作 どう進化?
一人で押せちゃうコンパクトさも魅力!
成田でも2~3割は「要移動式GPU」の駐機場
地上に駐機をしている旅客機は、メインエンジンが回っていないことから電源供給ができないため、別の方法で電力を得る必要があります。その手段のひとつが、電力供給用の車両「移動式GPU(グラウンド・パワー・ユニット)」を機体につなげる方法です。成田・羽田をはじめとする国内10空港で動力供給事業などを行っているAGP社が、時代に即した新たな「移動式GPU」の試作車のテスト運転を開始しています。
駐機時の旅客機の電源供給には、おもにふたつの手段が存在します。胴体最後部などに備わる補助エンジン「APU」を用いて、いわば機体が“自家発電”する方法、そして地上に備え付けられた電源供給設備「GPU」を用いて外部から電源を供給してもらう方法です。
この「GPU」も、大空港のターミナルビルから搭乗橋で乗り込むような駐機場では、固定式のものが装備されており、コンセントを挿して電化製品を起動するように、ケーブルを通じてGPUと機体を接続し、電源供給をうけることが一般的です。
ただその一方で、ターミナルから離れ、バスで機体に乗り込むような、いわゆる“沖止め”タイプの駐機場などでは、そういった設備がなく、車両などから電源供給を実施する「移動式GPU」を用いる必要があります。AGP社の大貫哲也社長によると、「移動式GPU」を用いなければならない駐機場は、成田空港の場合でも全体の2割から3割程度にも上るといいます。
AGP社が開発を進めている「移動式GPU」は、現在主流となっているディーゼル式のものではなく、バッテリーを駆動源とするもの。これは国内で初の取り組みなのだそうです。
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