西九州新幹線で91年ぶり“鉄道復活” 嬉野温泉 昔の電車なぜ消えた? 背負った百年の悔い
西九州新幹線「嬉野温泉駅」が新設される佐賀県嬉野市は、開業にひときわ盛り上がりを見せています。佐賀県10市で唯一鉄道がなかった嬉野ですが、実は91年前まで、当時の佐賀では珍しかった「電車」が走っていたのです。
嬉野市、91年越しに「鉄道がある街」へ!
2022年9月23日に部分開業する西九州新幹線 武雄温泉~長崎間の沿線自治体で、「嬉野温泉駅」が設置される佐賀県嬉野市は、ひときわ盛り上がりを見せています。
嬉野市はふるくから、博多と長崎を結ぶ「長崎街道」の宿場町・温泉街として繁栄し、いまでも商業施設や総合病院などを擁して地域の中心の役割を果たしています。しかしその立地はJR佐世保線と長崎本線のちょうどあいだにあり、佐賀県10市の中で唯一「鉄道がない市」だったのです。
嬉野市が西九州新幹線に期待を寄せる背景には、入込客の半分近くが佐賀県や隣県からで、周辺の観光地に比べると関西・関東など他地域からの訪問が少ないという現状があります。
現在のところ、他地域からの主な移動手段は佐賀・武雄からレンタカーか路線バス、もしくは嬉野温泉バスターミナルを経由する天神発の高速バス「九州号」(各停便のみ)など。それらは現状、九州外からの新幹線や空路の接続手段としては今ひとつ機能しておらず、将来的に直通が見込める新幹線に期待を寄せているのです。
嬉野は、もともと長崎本線のルートから早々に外れた経緯があります。なぜ外れてしまったのか。その後に自前で建設した、当時県内で県内“最先端”とも言えた鉄道は、なぜたった16年で廃止せざるを得なかったのか。嬉野と鉄道のこれまでの関係をたどってみましょう。
有田〜三河内〜早岐じゃないの?
九州新幹線も八女や山鹿周りだったら、新大牟田や新玉名よりは多くの利用を見込めていただろう。
祐徳軌道
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