空自F-2とドッグファイトも!? 豪空軍「グラウラー」女性パイロットに聞く「トップガンと同じ場所を飛んだ」

「ピッチ・ブラック」演習で空自F-2と手合わせの予定も

 また、もう1か所F/A-18F「スーパーホーネット」とEA-18G「グラウラー」で異なる部分があります。それは機首上面で、戦闘機のF/A-18Fでは、固定武装として機銃が搭載されており、そのための銃口が開いていたのに対し、EA-18Gでは外されており、穴は開いていません。代わりに電子機器が搭載されています。

 ただ、ミサイルを携行することは可能であり、地上のレーダーを攻撃する対レーダーミサイルAGM-88「HARM」は電子戦機における直接的な攻撃力として使われています。

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オーストラリア空軍のEA-18Gに搭載されたAN/ALQ-99電波妨害装置。先端にあるプロペラがポッド用の発電機となるラムエア・タービン(布留川 司撮影)。

 また、電子戦機であるEA-18Gの主任務ではないものの、限定的ながら空対空戦闘を行うことも可能で、自衛用としてAIM-9サイドワインダー赤外線誘導ミサイルとAIM-120アムラームレーダー誘導ミサイルも携行できます。

 これに加え、EA-18GはベースとなったF/A-18E/F「スーパーホーネット」の高い機動性も引き継いでいることから、潜在的な空中戦能力は高いといえるでしょう。

 それを証明するひとつの事象として、オーストラリアで行われた国際共同演習「ピッチ・ブラック22」でのワンシーンを挙げることができます。その訓練では、オーストラリア空軍のEA-18Gと航空自衛隊のF-2による初歩的なBFM(基本戦闘機動)訓練が計画されていたそうです。

 BFMとは戦闘機が空中戦で行う機動を表す言葉で、わかりやすく言うと映画やゲームなどでよく表現される「ドッグファイト」といったところでしょうか。共同訓練でそれが計画されていたということは、オーストラリア空軍のEA-18G飛行隊は日ごろから一定の空中戦訓練も行っており、その技量を維持していると考えられるでしょう。

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