絶滅寸前?アクリル板付きパトカーが風前の灯 そもそもなぜついているのか

バグガードが姿消した複数の要因

 ひとつめの理由は、コストの削減。パトカーには都道府県の予算で購入する、いわゆる「県費モノ」といわれる車両と、警察庁が一括購入して全国の警察へ必要数ごとに割り振る「国費モノ」といわれる車両がありますが、後者の場合は数百台単位でバグガードが取り付けられていたそうです。そうなると、1台当たりの単価はそれほどでなくとも、それがまとまると結構な金額になります。

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1971年、愛知県警察高速道路交通警察隊の発足式。手前の「ポルシェ」パトカーはすでにバグガードを付けている(画像:愛知県警察)。

 実際、2002(平成14)年度に国費調達された170系クラウンベースの交通取締用四輪車と、2006(平成18)年度に国費調達された180系クラウンベースの交通取締用四輪車の1台当たりの単価を比べた場合、前者は201万円なのに対して後者は245万円です。排ガス規制への適合や、安全装備の充実などベース車自体のコスト上昇も含まれているものの、この金額の差を鑑みるとバグガードをなくすことで少しでもコストの上昇を抑えようと動いたのも納得できるでしょう。

 ふたつめの理由は、いわゆる「外部突起規制(外突規制)」に対応したというもの。これは歩行者保護の観点から、衝突時あるいは接触時に歩行者へ傷害を与える恐れのある突起を車両外装からなくそうというもので、国際基準に合わせる形で2001(平成13)年に日本の法令へ盛り込まれました(猶予期間を経て2009年以降の新車から適用)。バグガードのようなパーツだけでなく、乗用車のフロントグリル上に見られる立体のエンブレムやマスコットが数を減らしたのも、この規制が関係しています。

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コメント

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1件のコメント

  1. へぇ、初めて見たわ。
    こういう装備があったのか〜。