あれ、空母は…? 韓国最新戦闘機の空母搭載モデル「KF-21N」全容明らかに 現地でメーカーを直撃

主翼は20%大型化 速度はちょっぴりダウン

 胴体にはKF-21の特徴ともいえる半埋め込み式のミサイルが装備されていましたが、それとは別で主翼下にはパイロン(支持架)が3つあり、そこには燃料を搭載した増槽に加え、空対空ミサイル、そして韓国軍には配備されていない超音速対艦ミサイルらしき兵器も搭載されています。

 それを見て筆者は、艦載機として細部が改良されているだけでなく、戦闘機としても現在開発中のKF-21の陸上型と比べてアップグレードされている印象を受けました。

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艦載機の定番となっている折り畳み式の翼と、大型の超音速対艦ミサイル(布留川 司撮影)。

 KAIのスタッフに話を聞くと、KF-21Nの概要について次のように答えてくれました。

「これはコンセプトデザイン(概念設計)を模型化したものです。我々はKF-21の艦載型について以前から研究しており、それを開発することは可能だと判断しています。陸上型と比べると、アビオニクスなどは大きく変わりませんが、主翼が約20%大きくなり、着陸脚などを艦載機として運用できるよう改良したことで重量が増しています。そのため、エンジンのパフォーマンスは同じでも、最高速度が陸上機でマッハ1.8出せるのに対して、KF-21Nはマッハ1.6に抑えられています」。

 わざわざコンセプトデザインと明言したのは、このKF-21Nがそのまま実機として生産されるのではなく、その可能性を提示するために作られたからでしょう。また、韓国軍が保有していない兵器を搭載しているのも、具体的な開発スケジュールによって搭載兵器の対応が決められている陸上型と比べて、艦載型はコンセプトであるがゆえの自由さの表れとも言えます。

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