概念覆す斬新塗装“緑のANA”全貌明らかに! 国内初の”サメ肌”外装採用でなぜエコに? 名は「グリーンジェット」
目立たないけどスゴイ、「ANAグリーンジェット」の工夫
「ANAグリーンジェット」にはCO2排出量削減に向けた取り組みの第一弾とし「サメ肌効果」が期待されるリブレット技術を、ニコンの技術協力のもと新導入します。この技術が国内航空会社で採用されるのは、初とのことです。
このリブレットシートは細かい凸凹が入りザラザラとした感触。「サメ肌」と例えられるのも、このためです。かつて競泳で、このリブレット素材の水着がブームとなったように、この表面形状を採用することで、機体の空気抵抗を低減できる効果が期待されているとのこと。仮にANAの全機材にリブレットシートを貼った場合、年間約30万tのCO2排出量の削減を期待できるといいます。
「ANA グリーンジェット」では、これらの技術検証、ならびにフィルムの耐久性等を検証します。胴体上部、主翼付け根付近にそれぞれ1枚ずつ、縦35cm ×横45cmのシートを貼り付け。フィルムの耐久性検証を目的から、空気環境の厳しい場所を選んで装着場所を選定したとのことです。ANAの井上慎一社長によると、今後は検証のもと、全機材へのリブレットシート展開を予定しているそうです。
このほか、機内にも、環境に配慮したさまざま取り組みが見られます。たとえば、座席のヘッドレストカバーに、ヴィーガンレザーや、りんごで作ったジュースの搾りかすを使用した素材を使用するなどです。
「この特別機就航を皮切りに、サスティナブルをテーマとした機内や運航サービスについてお客様からの意見や評価をいただき、それをほかの機材や路線にも拡大していく予定です。この施策のサイクルを作っていくことが重要です。お客様とともに、サスティナブルなフライトを作っていきたいと考えています。ぜひ、ご搭乗いただき、たくさんのご意見などをいただければと考えています」(井上慎一社長)
ANAではこの特別塗装機の就航のほか、サステナブルな素材を使用した機内サービス品(機内食食器の一部、機用品の包材等)の提供や、航空をテーマとしたアップサイクル商品の販売拡充、CO2排出抑制を目的としたハンドリング等を中長期で展開するとしています。
【了】
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