乗ったぜ「108歳の大型帆船」初来日した世界屈指のベテラン船 中身は全く前時代モノではなかった!

艦齢108歳にもなる世界屈指の現役ベテラン船が2022年9月下旬、横浜に寄港しました。初めて来日したドイツ生まれのノルウェー帆船、乗ってみたら100年前の船とは思えないほど手入れが行き届いており、意外なほどハイテクでした。

レーダーやAIS、電子海図で安全性もバッチリ

 大西洋向けといえる同船ですが、太平洋の風と波に揉まれつつも順調に航海を続け、初めて乗船した人もマストに登って帆を広げる作業を手伝ったとのことです。ちなみにメインマストの高さは喫水線から48m。実際に作業した人に話を聞いたところ、マストから見る景色が好きで何度も登るようになったそうで、「機会があればまた乗ってみたい」という感想を聞くことができました。

 航海に必要な計器は船尾楼甲板に設置されており、巨大な舵輪やエンジン・テレグラフ、ジャイロコンパスといった構成が船齢100年を超える帆船の雰囲気を魅力的なものにしていました。

Large 20221004 01
ノルウェー帆船「スターツロード・レムクル」の銘板(深水千翔撮影)。

 しかし、それだけで終わらないのが「スターツロード・レムクル」。同船は主機関の交換など時代に合わせて改修を何度も受けており、2019年には帆走中に充電を行うハイブリッド発電機と組み合わせて排出ガス、エネルギー消費、騒音を大幅に削減するためバッテリーも搭載しました。もちろんレーダーや、AIS(船舶自動識別装置)、ECDIS(電子海図情報表示装置)も備えています。

 レトロな航海計器のすぐ近くにはコングスベルグが開発したスラスター制御システムや推進制御システムなどのコンソールが設置され、常に最新技術でアップデートされているということもわかるようになっています。

「スターツロード・レムクル」は那覇港を9月28日に出港した後、石垣島を経由し、フィリピンのマニラに向かいます。ノルウェーへの帰港は2023年4月を予定しているとのことです。青空に映える白い船体を持つ美しい帆船が、また日本を訪れる日が来ることを願っています。

【了】

【舵輪デケ~】古さと新しさを併せ持つ純白帆船の中をイッキ見

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 「Grossherzog Friedrich August(グローシェルツォーク・フリードリッヒ・アウグスト)」

    ⇒ドイツ語 Grossherzog (大公)は、Gross で区切って herzog です。グロース ヘルツォーク(発音 古!)

    今ならヘアツォーク。。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス