「ななつ星 in 九州」10年目に一新! 「正直、いじりたくなかった」… 客室減らして“茶室”爆誕!?

水戸岡さん「正直言うといじりたくなかった」

 報道公開にあたり、JR九州の福永嘉之鉄道事業本部長は次のように挨拶しました。

「今まで9000組、1万7000人を超えるお客様にご利用いただきました。10月15日より“エピソード2”として新しいコースを設定しましたので、コンセプトに変更はありませんが、“100年を超える物語をつなぐ”ということをテーマに取り組みたい。車両の改造はお客様に出会いを提供できる場を作りたいということで、6月から3か月間かけてやってきました」

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水戸岡鋭治ドーンデザイン研究所代表(2022年10月12日、皆越和也撮影)。

 またデザインを担当した水戸岡鋭治ドーンデザイン研究所代表は「正直言うと運行開始から9年ほどではいじりたくありませんでした。最初の時点で死にそうになって作りましたから(笑)」と明かします。

「第二章ということでどんな舞台にするか、皆さんの考えを聞いてデザインしたわけですが、まずは車両を磨き上げると、これまで使い込んだものが美しく経年変化して別の味わいを表現している状態に蘇りました。定員が20名に少なくなったので、2号車には全員が一緒に集まれるようなサロンを作りました。また茶室では九州の神羅万象を感じながら豊かな時間を過ごすことができると信じています。線路の上を走りながら、世界の一流ホテルに負けない豊かな感動を心と身体で味わえる、そんな時間と空間を提供したつもりです」

 クルーズトレイン本部長である松尾英典さんは以下のように話します。

「これまでも九州各地には『ななつ星』ファンの子どもたちが来てくれました。いつも駅で手を振ってくれていました。3か月お休みしていましたが、ようやく走り出すわけですから、『ななつ星』が帰って来たと集まって欲しいし、いつかこの列車に乗りたいと思ってもらえるような列車であって欲しい」

「ななつ星 in 九州」のエピソード2は10月15日(土)に始まります。1泊2日コースでは初めて南九州を走行するほか、3泊4日コースでは10~12月が霧島コース、1~3月が雲仙コースを予定。旅行代金は65万円(スイート)からです。

【了】

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Writer: 皆越和也(フォトライター)

1961年熊本県人吉市生まれ。東京の編集プロダクション、出版社、PR代理店等で四半世紀ほど編集者、ライター、カメラマンなどの業務に携わり、2010年よりフリーのフォトライターに。2011年より拠点を熊本市へ移し国内外で活動中。

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