見えた! M1A2「エイブラムス」最新改良型 半世紀現役戦車へ 「X」の傍らで開発進む
既存車両の改良型がネット上に…開発進行中
「エイブラムスX」が派手なデビューをした傍ら、同年10月6日、テキサス州フォートフッドに拠点を置くアメリカ陸軍第1騎兵師団第1機甲旅団戦闘団の第12騎兵連隊第2大隊の公式Facebookページに、次世代M1A2といえるであろうSEPv4プロトタイプと思われる写真が初めて投稿されました。
その写真を見ると、車体右側の前端部に「M1A2 SEPv4」と記され、さらに車体の各所に「PV05 SEPV4」とあり、アリゾナ州の米陸軍ユマ試験場でテストが行われている時のものと思われます。この投稿は削除されたものの、その内容や写真はすでに広く拡散しています。
写真から、外見はSEPv3との違いはあまりないようですが、国防総省の運用試験評価局長室が昨年発表した報告書によると、SEPv4のおもな仕様は以下のようになっています。
・第3世代前方監視赤外線(FLIR)センサー、改良型レーザー測距機、フルカラービデオカメラを搭載した改良型砲手用サイト(GPS)の搭載。
・第3世代FLIRとフルカラービデオカメラ、レーザーポインターとレンジファインダーが搭載された車長用サイト(CPS)の搭載。
・再プログラム可能な新型XM1147高性能多目的(AMP)弾とデジタルデータリンクできる機能を120mm主砲に追加。
・命中精度向上のため、データを収集できる新しいオンボード気象センサーを搭載。
・通信、データ共有、車載自己診断システムのアップグレード。
以上はSEPv3にも搭載されていた機能のバージョンアップで、SEPv4はこのほか、生存性向上のため新たに対戦車ミサイルなどのレーザー照準を検知するレーザー受信警報(LWR)システムを搭載します。
なお、車長用と砲手用サイトのセンサーシステムは、F-35戦闘機にも採用されている電子光学ターゲティングシステム(EOTS)の流用とされています。
またSEPv4の開発とは別に、既存のM1A2に対戦車ミサイルを迎撃するトロフィーアクティブ防御システム(APS)を搭載する作業も行っており、爆発反応装甲(ERA)キットも用意されています。さらに、増える電子機器や電源から発生する熱を抑制する統合熱管理システム(ITMS)が追加されます。
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