ロシア軍いよいよ限界か? オンボロT-62再整備して前線に投入 旧式戦車に頼らざるを得ないワケ

「戦車大国」と例えられることの多いロシアですが、ウクライナ侵攻から半年以上が経過し、ほころびが見えつつあるようです。最近では予備保管されていた旧式のT-62を最前線に送り込んでいる模様。戦力になるのでしょうか。

初披露は今から半世紀以上も前

 また、攻撃力の要である115mm滑腔砲は、装甲貫徹力に優れた装弾筒付翼安定徹甲弾(APFSDS弾)を使用するために、わざわざ滑腔砲とされました。実は当時の滑腔砲技術では、中射程以上での命中精度に難がありましたが、当時のソ連軍は、第2次世界大戦中のヨーロッパの地形や気象における戦車の交戦距離を参考に、1500m前後で適切な命中精度が得られればよしとしていたため、遠距離ではライフル砲より命中精度が劣る滑腔砲でも問題視しなかったのです。その結果、同じく世界で初めて実戦配備されたAPFSDS弾は、同砲用のものとなりました。

 なお、前述したようなポイントは、後継のT-64以降にも概念的に継承されている部分が多いようです。

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ウクライナ領内で撃破されたロシア軍のT-62戦車(画像:ウクライナ国防省)。

 T-62にはT-64以降のソ連製(ロシア製)戦車より、乗員にとってありがたい点もありました。それは、自動装填装置がないため、砲弾が砲塔底部に配されておらず、ゆえに被弾時に砲塔が吹き飛ぶといった、いわゆる「びっくり箱戦車(Jack in the Box)」化しにくいというものです。

 しかし、一方で砲塔の高さと車高を低くしたために、主砲の俯角がほとんどとれず、起伏の多い場所では射界を得にくいという弱点もありました。

 T-62は、1965(昭和40)年5月9日に赤の広場で行なわれた「対独戦勝20周年祝賀パレード」で初めて公式に披露されましたが、それ以前から、西側軍事筋はかなり情報を得ていたようです。

 なお、肝心の実戦における戦績ですが、T-62はたとえ近代化改修されたアップグレードモデルであっても、第4次中東戦争や湾岸戦争などで、アメリカ製のM60戦車やM1「エイブラムス」戦車、イギリスの「チャレンジャー」戦車といったNATO加盟国の、いわゆる西側戦車には敵わないことが証明されています。

【写真】ロシアが遺棄した最新戦車T-80BVやT-90Mなど

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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